R&B SOURCE編集部
Mario▶︎▶︎東の王から「なぜ歌わなかった?」と言われた"Let Me Love You"は、西の王に断られたから生まれた名曲。

Ne-Yoが手がけたMarioの最高傑作
2004年にリリースされたMarioのセカンド・アルバム『Turning Point』に収録された"Let Me Love You"は、あのNe-Yoがソングライターとして制作参加し、Marioの全シングルの中で唯一となる全米シングル・チャート1位を記録した、文字通りMarioの最高傑作。
"So Sick"、"Because of You"などのR&B史に残るヒット曲を歌い、Bruno Marsが登場する前のR&Bシーンでトップに君臨していた「R&Bキング」のNe-Yoだっただけに、「"Let Me Love You"はNe-Yo自身が歌った方が良かったのでは?」と思うファンは少なくないと思いますが、"Let Me Love You"を製作していた時点ではNe-Yoはまだ全く無名の存在。
もし、当時のNe-Yoが"Let Me Love You"を自分で歌っていたら、それなりにヒットしたことは想像に難くない一方、裏方のソングライターとして携わり、この曲のヒットによってソングライターとしての能力の高さを証明したNe-Yo。
そんなNe-Yoの才能に対して全く異なる評価を下したのは、あの西と東のヒップホップ・キングの2人でした。
Mario
Let Me Love You
iTunes: https://apple.co/3smUBaZ
Dr. Dreには断られ、Jay-Zには迎え入れられたNe-Yo
Ne-Yoが2006年にリリースしたデビュー・アルバム『In My Own Words』は、当時Jay-Zが社長を務めていた[Def Jam]からリリースされた作品。
Ne-Yoの才能を認めていた米東海岸のヒップホップ・キングJay-Zは、Ne-YoはJay-Zと初めて会った際に「どうして"Let Me Love You"を自分で歌わなかったんだ?」と言われたとのこと。

Ne-Yoは学生時代にEnvyというボーカル・グループで活動していたものの、Marioの"Let Me Love You"を制作していた時は、アーティストになることは考えていなかったそうです。
そして、Jay-Zはの他にもう1人Ne-Yoの才能に目をつけていたのが、米西海岸のヒップホップ・キングDr. Dre。
Ne-Yoが[Def Jam]からデビューする前、Dr. DreはNe-Yoとコラボレーション契約を結ぼうと考えていたものの、最終的にはNe-Yoではなく別のアーティストと契約することを選んだDr. Dre。
関連記事: デビュー前にDr. Dreと契約目前だったものの、Ne-Yoに「ある要素」が足りずに契約破棄に。
Marioの"Let Me Love You"を手がけたことで一躍注目を集めたNe-Yoでしたが、その"Let Me Love You"を手がけることになった経緯が、Dr. Dreと契約を結べなかった日に、"Let Me Love You"のプロデューサーであり、Dr. Dreの右腕として知られるプロデューサーScott Storchと偶然出くわしたことがそもそもの始まり。
Jay-Zが絶賛し、R&B界のスーパースターとなるNe-Yoの才能をDr. Dreはスルー。
ことNe-Yoの才能に関しての先見の明だけでみれば、Jay-Zに軍配が上がる形となりました。