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  • 執筆者の写真R&B SOURCE編集部

Ne-Yo|デビュー曲"Stay"の結果をL.A.リードが断言。「この曲は大ヒットしないよ」

更新日:2月18日


Ne-Yoのデビュー曲"Stay"の結果をL.A. Reidが予言。「この曲はヒットしないよ」

「この曲は大ヒットしないよ」


全米アルバム・チャートを制したNe-Yoのデビュー・アルバム『In My Own Words』からシングルカットされた楽曲は次の4曲。


・Stay feat. Peedi Peedi

・So Sick

・When You're Mad

・Sexy Love


"So Sick"のインパクトがあまりにも大きかったゆえに、実質的にNe-Yoの存在を世に知らしめた楽曲はセカンド・シングルの"So Sick"でしたが、Ne-Yoのデビュー・シングルと言えば、ヒップホップ要素を強く出した"Stay"。


Ne-Yo

Stay feat. Peedi Peedi

完成した"Stay"の音源を聴いて、ヒップホップの要素を加える必要があるという指示を出し、冒頭にスクラッチ音を加えたり、ラッパーPeedi Peediを迎えるというアイデアを提案したのは、"Stay"のリリース元である[Def Jam]の社長を務めていたJay-Z。


この曲でNe-Yoは2005年にデビューしたわけですが、[Def Jam]の会長だったL.A. Reidは、"Stay"の結果を次のように断言していたと、Ne-Yoは「Billboard」のインタビューに答えています。

「まず"Stay"をリリースするけれど、この曲は大ヒットしないよ。この曲はチャートを席巻する曲じゃない、これは君を紹介する曲なんだ。トップには導かないけど、注目を集めるには十分な曲だよ。そして一度注目を集めたら、次は"So Sick"の出番だ」

L.A. Reidの読み通り、"Stay"は全米R&B/ヒップホップ・ソングス・チャートで最高36位を記録したものの、全米シングル・チャートはトップ100入りならず。


そしてL.A. Reidの読み通り、"So Sick"で全米シングル・チャート1位という快挙を達成し、Ne-YoもL.A. Reidの鋭い視点に彼は正しかったと振り返っています。


全米シングル・チャート

Stay feat. Peedi Peedi

チャート外


So Sick

1位


When You're Mad

最高15位


Sexy Love

最高7位



メジャー契約を躊躇していたNe-Yo


アーティストとしてデビューする前、他のアーティストへ楽曲を提供するソングライターとして活躍し、R&BシンガーMarioの最高傑作"Let Me Love You"を手掛けるなど、裏方として既に大きな成功を掴んでいたNe-Yo。



Mario

Let Me Love You

その後、Ne-Yoは『In My Own Words』のリリース元である[Def Jam]とアーティスト契約を結ぶことになるものの、この時Ne-Yoは裏方のソングライターとして十分な収入があった為、アーティストとして表舞台に立つことを迷っていた状況。


Ne-Yoが[Def Jam]と契約するまでの経緯は色々な情報があり、一部ではNe-Yoが当時の[Def Jam]の社長Jay-Zのオーディションを受けたという話もありますが、2021年にNe-Yoが「Billboard」のインタビューに答えた内容によると、Ne-Yo自身が[Def Jam]のオフィスを偶然訪ね、そこで急遽歌を披露する場面が訪れたことがきっかけだったとのこと。


この話のキーマンは、'90年代にデビューしたR&BグループSomethin' for the PeopleのメンバーCurtis "Sauce" Wilsonで、彼はNe-Yoの知人であり、またNe-Yoのボーカル・プロデューサーを務めていた人物。


Somethin' for the People

And It Don't Stop

Ne-YoとCurtis Wilsonは、当時米ニューヨークで様々なレーベルに自分達の音楽を売り込んでいた時期で、ある日2人はホテルに帰る途中に[Def Jam]のビルの前を通りかかり、Curtis Wilsonは高校時代の友人がここで働いているんだけど、何年も会っていないからちょっと挨拶したいと言ってビルの中に入ったものの、Ne-Yoはこの時点で既に[Def Jam]へも売り込み済みだった為、あまり乗り気ではなく。


Curtis Wilsonの友人は、[Def Jam]のA&R部門の責任者を務めていたTina Davisという女性で、当時Ne-Yoは彼女が何者なのかも全く知らず、部屋の隅で久々の再会を楽しんでいる2人の様子を見ていたとのこと。

そしてTina Davisの最近何してるの?という一言で事が動き出し、Curtis Wilsonは彼のような作家と仕事をしているんだよと答え、Ne-Yoのデモ音源を彼女に聴かせたところ、何か見せて欲しいと言われて急遽オーディションが始まったとのこと。


この時のNe-Yoは空腹で、軽く挨拶した後に早くディナーに行きたかったようですが、チャレンジから逃げるタイプではない彼は、Tina Davisの前で全力で歌を披露。


しかし、Ne-Yoのパフォーマンスを無表情で聴いていたTina Davisの態度を見て、Ne-Yoはあぁ、これはダメだなと思いつつも、そもそもオーディションを受けに[Def Jam]に来たわけでは無かったので、全く気にしなかったようです。


そして、Tina Davisのあなたを刺激するアーティストはいますか?という質問に対し、Ne-Yoは実のところいないですねと答えるも、まるではかったかのようにUsher"Yeah!"のMVがその場で流れ、アーティストになるとしたら、多分この人みたいな感じですねと答え、Tina Davisはある人に電話をしたとのこと。

「もしもし、Reidさん?あなたが会いたいかもしれない人がいますよ」


「一体何が起こったんだ?」


Tina Davisのはからいで、L.A. Reidがいるオフィスへと向かったNe-Yoは、L.A. Reidに会ってこう言われたとのこと。

「君が次のビッグな存在なんだね?」

L.A. Reidは、Babyfaceと共に'80年代からヒット曲を量産してきた音楽プロデューサーで、当時[Def Jam]の会長を務めていたエグゼクティブ。


L.A. Reidがいたオフィスには複数人がいて、Tina DavisはNe-Yoのデモ音源を彼らの前で流し、この時かけた音源は、「タクシーの席に座り、窓に『Lonely』と書いて、外から見ると逆さまに見える」というコンセプトから書いたという"YLENOL"という楽曲だったそうで、Ne-Yoの自信作の1つだったとのこと。


しかし、L.A. Reidを含むその場にいた全員は無表情で、何のフィードバックもないまま本当にありがとう。外で待っててくれる?と言われ、約1時間ほどロビーで待つことに。


そもそもNe-Yoは、[Def Jam]へオーディションを受けに来たわけでは無かったことから、一緒に来たCurtis Wilsonにもう行こうよ。何かを決めるのにこんなに時間はかからないだろうと言って帰ろうとしたところ、L.A. Reidの助手が現れReid氏が、あなたと契約をしたいから、あなたの弁護士の情報を知りたいと言っていますと言われたとのこと。


Ne-Yoは、学生時代にEnvyというグループのメンバーとして活動し、アーティスト契約を結ぼうとトライしたもののの挫折し、その後も[Columbia Records]に在籍するもアーティスト・デビューできず、またDr. Dreとのアーティスト契約も白紙になったりと、幾度となくアーティスト・デビューが阻まれてきたこれまでの経緯から、アーティストじゃなく裏方の作家になろうと方向転換した矢先だった為に、今、一体何が起こっているんだ?と戸惑いを隠せなかったようです。




「なぜ君を変える必要があるんだい?」


しかし、L.A. Reidから[Def Jam]との契約を打診された際、Ne-Yoはまだ躊躇していたとのこと。


というのも、Ne-Yoが[Columbia Records]に在籍していた時、レーベルがNe-Yoの為に用意したというデビュー・シングルは、明らかに聴き覚えのない「自分以外の声」で作られた楽曲を勝手に用意され、これは俺の曲じゃない。もっと自分らしい曲を作りたいと伝えるも、予算が底をついたからダメだよと言われるなど、かなりずさんな管理体制だったことに加え、レーベルの人間は街へ行くと5,000ドルもするディナーへと連れて行ってくれたと思いきや、その支払いは全て自分の作品の売り上げから前借りして支払われていることに気付くなど、メジャー・レーベルへ不信感を抱いていたNe-Yo。


こういった背景があったことから、Ne-Yoは[Def Jam]との契約を前に、L.A. Reidにこう伝えたとのこと。

「俺がアーティスト・デビューを望んでいることは理解して欲しいけれど、必ずしも俺にとって必要なことではないんだ。俺が全くの別人になることを強いるなら契約は御免だね」

この言葉を聴いたL.A. ReidはNe-Yoにある言葉をかけ、この一言がきっかけでNe-Yoは[Def Jam]との契約を決めたそうです。

「彼が俺に言った言葉は、俺が今まで聞いた中で一番美しい言葉だった。彼は俺にこう言ってくれた。『私はすでに君のやっていることが好きだよ。なぜ君を変える必要があるんだい?』」

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