「なぜ人々は、あのアーティストを愛したのか」── その答えをもう一度届けるために生まれた『Jam & Lewis, Volume One』
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更新日:3 時間前

Jam & Lewisキャリア初となるアルバム『Jam & Lewis, Volume One』
'80年代から現在に至るまで、R&Bとポップスの歴史を語るうえで欠かすことのできない存在、それがJimmy JamとTerry Lewisによるプロデューサー・デュオJam & Lewis。
Janet Jackson、Boyz II Men、Mariah Carey、New Editionなど、数々のトップ・アーティストの代表作を手がけ、100枚を超えるゴールド/プラチナ認定作品を生み出してきたR&B界屈指のヒットメーカー。
そんな彼らが、40年以上にわたるキャリアで初めて自身の名を冠して発表したアルバムが『Jam & Lewis, Volume One』で、以下の大物アーティストたちが、Jam & Lewisの新たな挑戦を大いに盛り上げることに。
・Sounds of Blackness
・Mary J. Blige
・Boyz Ⅱ Men
・Mariah Carey
・Babyface
・Toni Braxton
・Heather Headley
・Charlie Wilson
・Usher
・Morris Day (The Time)
・Jerome (The Time)
・The Roots
実はこのアルバム、'80年代中期にはすでに構想されていたものの、そのアイデアは約35年もの間、実現には至らなかったという。
Jam & Lewis - Jam & Lewis, Volume One
アルバム・リリースに35年もかかった理由とは?
高校時代の友人だったJimmy JamとTerry Lewisは、Prince率いるThe Timeのメンバーとしてキャリアをスタート。
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しかし、バンド活動だけでは十分な収入を得られなかったことから、彼らはプロデュース業にも挑戦。
その後、The Time脱退を機に本格的にプロデュース業へ転身し、Klymaxx、The S.O.S. Band、Cherrelle、Alexander O'Nealらのヒットを次々と生み出し、'80年代を代表するヒットメーカーへと駆け上がることに。
その勢いのまま、'80年代中期には彼ら自身の名義によるアルバム制作も構想。
しかし、その構想が実を結ぶまでには、約35年もの歳月を要することになったという。
アルバムの完成までに35年もの歳月を要した経緯について、Jimmyは「Mixonline」のインタビューで次のようにコメント。
「当時、私たちは後に『Control』となるJanetのアルバム制作を始めようとしていました。同じ頃、自分たち名義のアルバムも作ろうと考えていて、そのためのトラックを制作し始めていたんです。ある程度完成したと思った頃、当時[A&M Records]でA&Rを務めていたJohn McClainがミネアポリスにやって来ました。私たはは'Control'、'Nasty'、'What I Think of You'など、『これはヒットする』と確信していた曲を次々と聴かせたんです。すると、A&Rらしく彼はこう言いました。『あと1曲だけ欲しい』と。そこで私たちは、『じゃあ、今作っている僕たちのアルバム用の曲を聴かせるよ』と言って、何曲か流しました。3曲目あたりで彼が突然、『待って、それだ。それがJanetに必要な曲だ』と言ったんです。私たちは、『いや、それは僕たちのアルバム用なんだけど』と答えました。すると彼は、『いや、その曲はJanetに必要なんだ。彼女に聴かせてみて、もし気に入ったら彼女に渡してくれ』と言いました。翌日、私たちはスタジオでそのトラックを何も説明せずにJanetに聴かせました。彼女が聴いている様子を、私たちはじっと見守っていました。曲が終わると彼女は『これ、誰のための曲なの?』と尋ねました。私たちは『君が欲しいなら、君のための曲だよ』と答えました。すると彼女は、『もちろん欲しい!』と言ったんです。その曲こそが、後に'What Have You Done for Me Lately'となったんです。
Janet Jackson - What Have You Done For Me Lately
この曲はJanetのキャリアを大きく飛躍させました。そして同時に、私たちのアルバムは終わりました。いや、終わったわけじゃない。先送りになったんです。少なくとも、自分たちのアルバムに関してですけどね。それが'85年のことでした。その後も私たちは、『この人とはぜひ一緒にやってみたい』と思うアーティストに声をかけて、『一緒に1曲作ろうよ』と誘ってきました。実際に曲を完成させると、決まってそのアーティストが『いや、これは手放せないよ。良すぎる。この曲は自分のアルバムに入れたい』と言うんです。そんなことが何度も続きました。そして2017年、私たちがソングライターの殿堂入りを果たした頃、ようやく少しだけ自分たちのために動こうと思ったんです。これまで何度も声をかけてきたアーティストたちに、もう一度連絡して『今度は僕たち自身のために、この作品を作りたい』と伝えました。そしてようやく、その長年の構想が実を結ぶことになったんです」
そしてJimmyは、『Jam & Lewis, Volume One』に込めた思いを「BET」のインタビューで次のようにコメント。
「私は『Jam & Lewis, Volume One』というアルバムを振り返ると、これはこれから続いていく数多くのシリーズの第1弾なんだと思っています。今はもう『Volume Two』に取りかかっているところですよ。私にとって大切なのは、このアルバムを通して参加したアーティストたちをもう一度輝かせることでした。彼ら自身が『自分は何者なのか』を再び愛せるようにすること。そしてファンにも、もう一度そのアーティストを好きになってもらうこと、あるいは『なぜ最初にその人を好きになったのか』を思い出してもらいたかったんです。Toni Braxtonの曲を作った時のことを覚えています。完成した曲をレーベルに聴かせたんですが、試聴が終わったあと、ミーティングにいた女性スタッフのひとりがこう言ったんです。『私、今もう一度、なぜToni Braxtonのことを好きになったのか思い出しました』と。そう、それこそがあるべき反応なんです。
Jam & Lewis - Happily Unhappy feat. Toni Braxton
Babyfaceも自分自身をもう一度好きになったんですよ。完成した曲を聴いた時、彼は『すごいな、良い音になってる』と言いました。だから私たちも『もちろん良い音になるよ。君はBabyfaceなんだから。一体どんな音になると思っていたんだ?』と言いましたよ。でも、彼自身が思い出す必要があったんです。
Jam & Lewis, Babyface - He Don't Know Nothin' Bout It
これはBoyz II Menなんだ。これはMariah Careyなんだ。これはMorris Dayなんだ。『あなたたちは偉大な存在なんだ』ということを、もう一度本人たちに感じてもらいたかったんです。私にとって、それこそがこのアルバムの成功でした。それと、私とTerryがひとつのアルバム作品として聴けるものを作りたかったんです。例えば、私たち自身が『自分たちが聴きたい形のSounds Of Blackness』を聴いているような感覚。
Jam & Lewis, Sounds Of Blackness - Til I Found You
あるいは、今まで一緒に仕事をする機会がなかったToni Braxtonの音楽を聴くような感覚。Toniの曲を作った時のことを覚えています。実はその時、彼女の所属レーベルのトップだったL.A. Reidをスタジオに呼んで、完成した曲を聴いてもらったんです。彼は聴き終わったあと、『まるで虫歯の治療を終えたような感覚だ。しかも、自分が虫歯だったことに気づいていなかったのに』と言ったんです。でも'Happily Unhappy&を聴いた瞬間、まさにそういう気持ちになったんだそうですよ。それが、完成した作品を聴いた時のアーティストたちの反応でした。Mary J. Bligeも『Terryに伝えて。私のヴォーカルを完全に引き出してくれたって。でも、この歌い方、本当に素晴らしい。これからはいつもこういう風に歌いたい』と言ってくれました。私たち自身が聴きたいと思えるレコードを作ること、それがすごく刺激になったんです」
Jam & Lewis - Spinnin' feat. Mary J. Blige
なぜJanet Jacksonはアルバムに参加しなかったのか
しかし一方で、多くのファンが抱いた疑問のひとつが、「なぜJanet Jacksonはアルバムに参加しなかったのか」という点。
Jam & Lewisが『Volume One』で目指したのは、長年ともに音楽を作り上げてきたアーティストたちと再びスタジオに入り、新たな作品を生み出すこと。
そんなコンセプトを掲げたこのアルバムにおいて、Janetの不在は大きな注目を集めることに。
実は、このアルバム用にJanetとの新曲もレコーディングされていたという。
しかし、その楽曲が『Jam & Lewis, Volume One』には収録されず。
収録されなかった理由は公には明かされていないものの、当時のJanetは母親としての時間を大切にしていた時期でもあり、またJam & Lewisとの関係性はあまりにも特別であるだけに、あえてこのタイミングで形にすることを優先しなかった、という見方もできそう。
また、Jimmyは制作をしているという「Volume Two」について次のようにコメント。
「2つのことを期待してほしいです。『これまでと同じもの』と『予想外のもの』です。もちろん、私たちが大好きで、『Volume One』には参加していなかったアーティストたちともぜひ一緒にやりたいと思っています。Janetは最優先リストのトップですね。New Editionも、Alexander O'Nealも、Cherrelleも、The S.O.S. Bandもそうですね。そして、世界中の新しいアーティストたちもいます。イギリス、日本、スウェーデンなど、私たちが本当に魅力を感じている新しい才能たちです」







































