Anthony Hamiltonが書いたデモが出発点。Donell Jonesの名曲「U Know What's Up」誕生秘話。
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「U Know What's Up」は、アルバム完成直前に生まれた「最後の1曲」
'90年代後半、セカンド・アルバム『Where I Wanna Be』の制作を終えようとしていたDonell Jones(ドネル・ジョーンズ)。
収録曲はほぼ出揃い、アルバムは完成間近だった矢先、リリース元である[LaFace Records]のトップL.A. Reid(L.A. リード)は、ある苦言を呈したという。
この時の状況を、Donellは「VladTV」のインタビューで次のようにコメント。
「1曲足りないな。アルバムを盛り上げる曲が必要だ」

そしてプロデューサーのDJ Eddie F、Darren Lightyは、「U Know What's Up」の原型となる「When You Hear the Car Horn Blow」というデモ・トラックを作成。
そして当時、まだ裏方のソングライターだったAnthony Hamilton(アンソニー・ハミルトン)がこの曲のソングライティングを担当。

当時のデモは、後に完成する「U Know What's Up」とは雰囲気が大きく異なる、ソウル色の強い内容だったという。
一方、Donellが目指していたのは、より都会的で洗練されたR&Bサウンドだったことから、このままでは歌えないと判断し、Donellと制作陣はデモを大幅に作り直すことを決断。
Donell自身がメロディや歌詞を書き直し、タイトルも「When You Hear the Horn Blow」から「U Know What's Up」へ変更され、まったく新しいアーバンR&Bへと生まれ変わることに。
それでも完成版のソングライター・クレジットには、Anthonyの名前がしっかりと記されており、これは楽曲の根幹となるアイデアやメロディの土台が、彼のデモをベースとしているため。
完成版ではDonellのスタイルが色濃く反映されているものの、その出発点にはAnthonyのソングライティングが確かに存在。
Donell Jones - U Know What's Up feat. Left Eye
そして、この曲最大のトピックといえば、TLCのLeft Eye(レフト・アイ)が客演したという点。
彼女を起用したのは、L.A. ReidとDJ Eddie Fのアイデアだったという。
しかし当時、TLCは「No Scrubs」の大ヒットで多忙を極めており、レコーディングは別々のスタジオで行われたため、DonellとLeft Eyeが同じスタジオに入ることはなかったとのこと。
こうして完成した「U Know What's Up」は、全米R&Bシングル・チャート1位を獲得し、結果的にDonellのキャリアで最大のヒットを記録。
アルバム完成直前での追加制作、Anthonyが書いたデモの大胆なリライト、そしてLeft Eyeとのコラボレーション。
数々の偶然と決断が重なったことで、「U Know What's Up」は90年代R&Bを代表するクラシックへと昇華されることに。
そしてこの曲が果たした役割について、Donellは次のようにコメント。
「Eddie FはDJだったから、クラブでどんな曲が求められているかを誰よりも理解していた。俺はバラード・シンガーだったけど、このアルバムを成功させるには、まず最初にインパクトのある1曲が必要で、この曲がまさにそれだったんだ」



































