なぜDeep Sideの「What I Need」は正規リリースされなかったのか。「So Sick」と比較された、2000年代R&B屈指の幻の名曲。
- R&B SOURCE

- 5 時間前
- 読了時間: 3分

「So Sick」と比較された2000年代屈指の幻の名曲「What I Need」
2006年、Ne-Yoの「So Sick」が全米シングル・チャートを制し、世界中を魅了。
Ne-Yo - So Sick
美しいメロディラインと洗練されたサウンドは2000年代R&Bを象徴するスタイルとなり、多くのアーティストがその影響を受けた作品を発表。
そんな時代に登場したのが、「第2の'So Sick'」とも評された、Deep Sideの「What I Need」
米フロリダ州マイアミ出身のR&BグループDeep Sideは、2002年にインディーズからデビュー・アルバムをリリース。

その後、彼らの才能に目を付けた[Jive Records]と契約を結び、メジャー移籍後の第1弾シングル「Let's Make Love」では、レーベルの看板アーティストだったR. Kellyをフィーチャリングで参加。
そして、続くセカンド・シングルとして発表されたのが「What I Need」
この曲を語る振り返る上で欠かせないのが、豪華な制作陣。
プロデュースを担当したのは、Ne-Yo「So Sick」をはじめ、Beyonce「Irreplaceable」など数々の世界的ヒットを生み出し、当時のR&Bシーンを席巻していたノルウェーのプロデューサー・チームStargate。

さらにソングライティングには、後に数々のR&Bクラシックを手掛けることになるTaj Jacksonが参加。
当時、Stargateが生み出す美しいメロディは、まさに「ヒットの方程式」そのもの。
その極上のトラックの上で、Deep Sideはメイン・ヴォーカルの切実な歌声と、緻密なコーラスワークを披露。
そんな「What I Need」は、彼らの実力とStargateのプロダクションが見事に融合した、完成度の高い1曲。
実際、Deep Sideは当時まだ無名だったにも関わらず、「So Sick」を思わせるコード進行や雰囲気が話題となり、彼らについての問い合わせがレーベルに数多く寄せられたという。

しかし、これほど完成度の高い作品でありながら、「What I Need」はアメリカでは本格的なプロモーションを受けることなく、プロモーション・シングルに近い扱いで終わってしうことに。
では、なぜ[Jive Records]はこの曲を大々的に売り出さなかったのか。
理由についてレーベルから公式な説明はないものの、大きな要因のひとつとして考えられるのが、「So Sick」の成功があまりにも大きすぎたこと。
当時の「So Sick」は世界的な大ヒットを記録し、時代の中心にあったのがStargateのサウンド。
一方で、「What I Need」は同じStargateによる作品であり、コード進行や全体の空気感も近かったことから、ラジオ局やメディアに「Ne-Yoの二番煎じ」と受け止められるリスクを抱えていた可能性は否定できず。
さらに当時の[Jive Records]には、Justin Timberlake、Chris Brown、R. Kellyといったトップアーティストが在籍。
そうした状況の中で、既存の大ヒット曲と比較される可能性の高い新人グループの楽曲に、多額のプロモーション費用を投じることは、レーベルにとって得策ではないと判断されても不思議ではない話。
そしてその後、Deep Sideは[Jive Records]との契約を終了。
制作が進められていたメジャー・デビュー・アルバムも発売中止となり、「What I Need」はアルバムに収録されることなく、その存在だけがR&Bファンの間で語り継がれる「幻の名曲」となることに。




































