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  • 執筆者の写真R&B SOURCE編集部

Teddy Riley|ニュー・ジャック・スウィング生誕の裏話。「もしキース・スウェットと協力しなかったら、NJSはただのラップになっていた」

更新日:2月26日


Teddy Rileyが語るNew Jack Swing生誕の裏話。「もしKeith Sweatと協力しなかったら、NJSはただのラップになっていた」

「R&Bをやるつもりはなかった」


今でこそ切っても切り離せないヒップホップとR&Bが、完全に分離していた'80年代後期。


この2つのジャンルを組み合わせ、今までに無い全く新しいサウンドを生み出したのが音楽プロデューサーのTeddy Riley。


攻撃的なヒップホップ・ビートの上に、ソウルフルなボーカルをのせた、当時革新的だったこのサウンドは「ニュー・ジャック・スウィング」と名付けられ、'87年9月21日にKeith Sweatが発表したシングル"I Want Her"がきっかけとなり、'90年代初頭まで世界中で大ブームを巻き起こしました。


このシングルは、同年の11月に発表されたKeith Sweatのデビュー・アルバム『Make It Last Forever』に収録され、同アルバムに収録された楽曲の大半が、Keith SweatとTeddy Rileyの協力によって生み出された楽曲。


この『Make It Last Forever』は全米R&B/ヒップホップ・アルバム・チャートで1位を達成し、Keith Sweatのデビューを見事にサポートしたTeddy Riley。


Make It Last Forever

全米R&B/ヒップホップ・アルバム・チャート

1位


全米アルバム・チャート

最高15位


'88年ビルボード年間アルバム・チャート

22位


Make It Last Forever

Keith Sweat

Keith Sweatの作品を成功させたTeddy Rileyは、この後にR&BグループGuyを立ち上げてニュー・ジャック・スウィングのブームを牽引し、そしてBobby BrownやMichael Jacksonといったポップ・アイコン達のヒット曲を量産するなど、R&Bシーンの頂点を極めたカリスマになったという背景からも、「R&BシンガーKeith Sweatの才能を引き出せて当然」と思いつつも、当のTeddy Riley本人は、Keith Sweatと出会うまではR&Bをやるつもりはなかったと公言。


Keith Sweatと出会う前は、ヒップホップ・アーティストへ楽曲提供を行っていたTeddy Rileyは、Keith Sweatとの出会いがきっかけでR&Bの魅力にハマり、R&Bへのチャンスを与えてくれたのは彼のおかげと、Keith Sweatへ尊敬の意を表しています。


両者は共に米ニューヨーク出身のミュージシャンだったことから、地元で開催されたバンド・コンテストがきっかけで出会い、当時の様子をTeddy Rileyは「The Atlantic」の記事で次のように答えています。

「俺の音楽キャリアは、Total Climaxというバンドから始まったんだ。俺達はニューヨークのバンド・コンテストに出場したんだけど、この時Keith SweatはJamilahというグループに所属していたんだ。彼のグループは、異なる音域のシンガーを持っていたから、みんなから愛されるトップ・バンドの1つだったよ。彼はファルセットで歌い、その後Jeffrey Osborneのような歌声に移行して、彼のパフォーマンスを初めて見たとき、俺は本当に驚いたよ。俺はバンドのキーボーディストを担当していたんだけど、このバンド・コンテストではKeithのバンドに勝ったんだ。その日から、俺は彼にいつも『元気?』と声をかけ、彼は『よう、おチビちゃん』っていう感じで声をかけてきた。この時点では、Keithは俺の名前をちゃんと知らなかったと思うし、俺も彼の名前を知らなかった。ただ、彼のバンドが凄いことは分かっていた」


「俺とKeithが音楽のパートナーになった経緯は、彼が俺を探しに俺達の地元にやってきたことがきっかけだよ。彼は俺がDoug E. FreshやClassical Twoの為に作った曲を気に入っていたから、俺が持っているサウンドを欲しがっていたんだ。俺達が街で出会ったとき、俺は地元の友達と路上でゲームをしていた。Keithはゲームに参加したいと言ってきて、俺達は賭けを始め、彼は俺以外の全員から金を巻き上げたんだ。ただ、俺達の地元には、誰か知り合いがいないと簡単に入ることが出来なかったし、彼は自分の地元を出るようなやつじゃなかったから、なんで俺達の地元に来たのかを不思議には思った。Keithは、金を巻き上げた後に『君の音楽が欲しいからここに来たんだ』と言った。でも俺は『R&Bはやっていないよ』と伝えた。そしたら彼は『君も俺の音楽に挑戦しないか。ヒップホップをやって、少しだけコードを覚えればいいんだ』と言われたんだ」


「Keithと協力しなかったら、ニュー・ジャック・スウィングはただのラップになっていた」


続けて、Teddy RileyはKeith SweatとどのようにR&Bを制作したか、当時の様子を次のように語っています。

「Keithは『俺が君の家に行って、君の持ってるサウンドを聴いてみたいんだ。それから、それらの曲をR&Bっぽく仕上げていこう。俺が歌詞を書いて、自分らしいアプローチを加える。それで上手くいけばアルバムに収録しよう。実は俺、今アルバムを制作中で、契約も取ったところなんだ』と言ってきた。俺はこの話は良いと思ったから、彼に数日待って欲しいと頼み、この期間に"I Want Her"と"Make It Last Forever"のビートを作った。"I Want Her"のバック・グラウンドの音は俺が全て作り、この曲のバックで"I Want Her"と言っているのは俺なんだ。彼はこのサウンドを望んでいたので、特に変更しなかった。俺達が一緒に音楽を制作した経緯はこんな感じで、これが俺がR&B始めたきっかけさ」

I Want Her

Keith Sweat

「本当に自然なプロセスだったよ。俺には特定の計画や方針は無かったし、R&Bをやるつもりもなかった。もしKeithと協力しなかったら、ニュー・ジャック・スウィングはただのラップになっていたかもしれない。彼がきっかけでR&Bの世界を知り、彼のデビュー・アルバムが完成した後も、R&Bを作り続けることにした。Keithこそ、R&Bに挑戦するきっかけを与えてくれた人さ」
「俺達は共同でメロディとアレンジに取り組んだ。実際、Keithの鼻にかかったあの歌声を維持させたのは俺だった。当初、Keithは自分の歌声なのにこの歌い方を拒否して、スタジオから出て行ってしまったことがある。だから『新しいサウンドだから試してみるべきだよ。人々は、君の歌声を"あの人のように聴こえる"とは言わず、"君のオリジナルの声とスタイルだ"と言うだろう』と伝えたんだ。彼と一緒に作業している間は問題なかったんだけど、俺が帰った後、彼はスタジオで何度も何度もレコーディングを続けていた日もあった。Keithは歌い続け、望む通りになるまで歌い続ける完璧主義者なんだ」


「"Make It Last Forever"のトラックは俺が作り、Keithが俺の家に来た時に、このトラックに合わせて彼がハミングやメロディを歌い始めた。実を言うと、彼がそれをしている時、俺は全く理解出来なかったんだ。というのも、歌詞は自分の場所で書き、音楽を流しながら座って書くものだと教わってきたから。でも、彼はその場で即興で歌詞を考えることができた。これがKeithのスタイルだったよ」

Make It Last Forever with Jacci McGhee

Keith Sweat


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