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Terry Lewisが語る、ヒット曲を生み続けるための哲学。「曲を聴くときには、子どもたちの反応もよく見るんです」

  • 執筆者の写真: R&B SOURCE
    R&B SOURCE
  • 8 時間前
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Terry Lewisが語る、ヒット曲を生み続けるための哲学とは。

Terry Lewisが語る、ヒット曲を生み続けるための哲学とは


相棒のJimmy Jamとともに、'80年代から数えきれないほどのヒット曲を生み続けてきたTerry Lewis(テリー・ルイス)。


彼は主に、作詞、ボーカル・ディレクション、制作全体の進行管理を担い、アーティスト本来の素質を最大限に引き出す手腕に長けた、稀代のプロデューサーのひとり。


そんなTerryが、「Red Bull Music Academy」のインタビューで受けた、「これからアルバム制作に入るアーティストのデモや、まだ自分のビジョンが固まりきっていない若いアーティストの作品を聴くとき、どんな点を意識しているのか」という質問に対し、次のように持論を展開。

「私の場合、音楽は『どう感じるか』ですべてを判断しています。それ以外の聴き方を知らないんです。最近のテクノロジーが発達してからは、実際に『聴く』よりも『見る』ことが増えてしまった気がします。波形を見て、『あ、この波形は変だから何か問題があるはずだ』と考えてしまうのです。私はそれを『目で音楽を聴いている』と呼んでいるんです。昔はそうじゃなかった。私はキーボード・プレイヤーではないけれど、鍵盤でフレーズを弾くことがありました。するとJimmyが『そのコードは違うよ』と言うんです。でも私は『いや、僕にはちゃんと聴こえるよ』と答えていました。結局、私にとって大事なのは、それが正しい理論かどうかではなく、自分の心にどう響くかなんです。『いい音に聴こえるなら、それで正しい』と、私はずっと考えてきました。
数々の名曲を残してきたR&Bプロデューサー・デュオJam & Lewis
Terry Lewis Jimmy Jam
それから、プロデューサーという存在についてですが、誰だって人生のどこかで、自分を客観的に見てくれる人が必要だと思います。私はそれを「理容師効果」と呼んでいます。理容師は人の髪をきれいに切れるし、自分の前髪は切れる。でも、自分の後ろ髪だけは切れない。誰にだって『理容師』が必要なんです。つまり、自分を客観的に見て、率直な意見をくれる人が必要なんですよ。それは友人でもいいし、誰でも構わない。私にとって印象的だった出来事があります。たしかJanetの曲を完成させたときだったと思います。私は『これは最高だ!』と思って、妹に聴かせたんですよ。彼女は最後まで聴いて、一言こう言いました。『うん…悪くないね。好きだよ』と。こういう言い方をされたら、本当はあまり気に入っていないってすぐわかりますよね(笑)。『そうか…。じゃあ、何が気になるんだ?』と聞くと、『うーん…わからない。でも、声が多すぎる』と言ってきました。私は『声が多すぎるって? あれはコーラスだよ』と返しました。でも彼女は、『うーん…わからないけど、多すぎる』としか言わないんです。そこで私は、自分の考えをいったん脇に置いて、彼女の立場になってシンプルな耳で聴き直してみたんです。すると、ようやく彼女の言っていることが理解できました。コーラスが何度も何度も重なりすぎていたんです。もう人間が歌っているというより、合唱団みたいになってしまっていて、全部が一塊になっていたことに気づきました。彼女は、その奥にある本来の歌をもっと感じたかったんです。そのとき私は『子どもからだって学べることがある』と思いました。どれだけ経験を積んで、『自分はわかっている』と思っていても、誰かが何気なく言ったシンプルな一言が、自分をまったく新しい場所へ連れて行ってくれることがあるんです。だから私は、曲を聴くときには子どもたちの反応もよく見るようにします。もし自然に体が動いているなら、『ああ、このグルーヴはちゃんと機能しているんだな』とわかりますから。
周りの人たちの反応を大事にするといいかもしれません。私たちもいつも、お互いにアイデアをぶつけ合っています。同じ部屋で作業していなくてもいい。私が作ったものをJimmyに聴かせれば、いろんなアイデアを返してくれます。逆に、彼の曲を聴いて私が意見を伝えることもあります。そうやって刺激を与え合うことが大切だと思います。そのインスピレーションを絶やさないこと。それが、曲にチャンスを与えることにつながります。そして、いつだって大切なのは『次の曲』です。前へ進み続けること。時間をたくさんかけても、何も得られない曲だってあります。私たちはそれを『うんちを磨く』なんて言うんですがね(笑)。どんな曲も傑作になるわけじゃないんです。だから、見切りをつけて次へ進むことも必要なんです。そして不思議なことに、そうやって完成しなかった曲の断片が、あとになって別の素晴らしい曲へと生まれ変わることもあります。だから、どんなアイデアも無駄にはなりませんよ」
'80年代から活躍するR&Bプロデューサー・デュオJam & Lewis
Jimmy Jam Terry Lewis



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