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執筆者の写真R&B SOURCE編集部

New Jack Swing|永久保存版。時代を創った永遠の名曲 30選。

更新日:11月16日


時代を創ったNew Jack Swingの名曲特集

時代を創ったNew Jack Swingの名曲


今でこそ切っても切り離せないヒップホップとR&Bが、完全に分離していた'80年代後期。


この2つのジャンルを組み合わせ、今までにない全く新しいサウンドを生み出したのが音楽プロデューサーのTeddy Riley。

攻撃的なヒップホップ・ビートの上に、ソウルフルなボーカルをのせた、当時としては革新的なこのサウンドは「ニュー・ジャック・スウィング」と名付けられ、'87年にKeith Sweatが発表した"I Want Her"がきっかけとなり、'90年代初頭まで世界中で大ブームを巻き起こすことに。



ちなみに、Teddy Riley発案の「ニュー・ジャック・スウィング」は、生誕当初はまだ正式なネーミングは決まっていなかったことから、一部のファンは「プログレッシブR&B」「ニューヨーク・ゴーゴー」などと呼んでおり、その後どのようにして「ニュー・ジャック・スウィング」という名称が生まれたのか、Teddy Rileyは「Songwriter Universe」のインタビューにて次のようにコメント。

「サウンドは完成したんだけど、これを何と呼べばいいのか分からなかったんだ。そんな時に、友人で脚本家のBarry Michael Cooperがアドバイスをくれたんだ。彼は映画「New Jack City」の脚本を書いていて、俺のメディア・コーチも担当してくれていた。俺はインタビューの練習をしていて、彼に何度も『この音楽を何と呼ぶつもりなんだ?』と聞かれた。でも俺は『分からない』って答えていた。そしたら彼がこう言ったんだ。『名前をあげるから、それを使って突き進め。『ニュー・ジャック・スウィング』と呼ぶんだ。お前はスウィング・ビートをやるし、お前自身がニュー・ジャックなんだから。この名前を持って突き進むんだ』ってね。こうして『ニュー・ジャック・スウィング』が生まれたんだ。そしたら、みんながこのサウンドを真似し始めたんだよ」

Keith Sweat

I Want Her

ニュー・ジャック・スウィングのブームが去った後は、このサウンドを追うアーティストは皆無と言っていいほど、かつての熱狂は風化してしまったものの、ニュー・ジャック・スウィング生誕から約30年の月日が経過した2010年代中期に、当時を知らない若手アーティスト達がニュー・ジャック・スウィングを取り入れた楽曲を次々と発表し、2017年にBruno Marsが発表した"Finesse (Remix) feat. Cardi B"が大きなきっかけとなり、ニュー・ジャック・スウィングの人気が一気に再燃。



余談ですが、Teddy RileyとBruno Marsは同じ誕生日(10月8日生まれ)。


Bruno Mars

Finesse (Remix) feat. Cardi B

その音楽性だけでなく、カラフルで洗練されたファッション、ユニークなヘアスタイル、そしてダイナミックな振付けのダンスなど、総合的エンターテインメントとして一世を風靡したニュー・ジャック・スウィング。


この記事では、時代を創ったニュー・ジャック・スウィングの名曲を振り返り、その魅力に迫ってみます。

 

プレイリスト公開中

このページで紹介している楽曲を中心にしたプレイリストを、Spotifyに公開しています。

※このページで紹介している楽曲の大半が、Spotify, iTunes, Amazon Musicなどのサブスクリプション・サービスで鑑賞可能ですが、アーティストやレコード会社の都合により、突然サブスクリプション・サービスから削除されてしまい、以後鑑賞できなくなる楽曲が希に出てきます。しかし、iTunesなどで音源をダウンロード購入し、ご自身のスマートフォンやパソコンに保存しておけば、仮にサブスクリプション・サービスから音源が削除されてしまった場合でも、その後も永続的に鑑賞可能な為、「この曲だけは一生聴き続けたい」「この曲だけは削除されてしまうと困る」というお気に入りの楽曲がある場合は、1つの選択肢として「ダウンロード購入」もオススメ致します。
 

1. Guy

Teddy's Jam (1988)

ニュー・ジャック・スウィング生みの親Teddy Rileyが率いたR&BユニットGuy。'88年に発表されたデビュー・アルバムからのサード・シングル。Teddy Rileyの名前を曲名に取り入れたニュー・ジャック・スウィングの名曲中の名曲。


全米R&Bシングル・チャート

最高5位

 

2. Bobby Brown

Every Little Step (1989)

Babyface, L.A. Reidのタッグが手掛けたBobby Brown不動の代表曲の1つ。この曲を仕上げようとしていた際、Bobby Brownはスタジオに現れず、その場にいたRalph Tresvantが急遽一部のパートをレコーディングして仕上げたと、当時のBobby Brownのマネージャーが激白。また、後にBobby Brownはこの曲が全く好きじゃなかったと告白。


全米シングル・チャート

最高3位


全米R&Bシングル・チャート

1位


'89年ビルボード年間シングル・チャート

48位

 

3. Hi-Five

I Like The Way (The Kissing Game) (1991)

Teddy Rileyがプロデュースし、全米シングル・チャート1位を達成したR&B史に残る名曲。EXILEが度々踊っているあの「グルグル・ダンス」を、Hi-Fiveのメンバーがこの曲のMVで披露しており、このMVがEXILEのダンスの元ネタなのでは?という噂。


全米シングル・チャート

1位


全米R&Bシングル・チャート

1位


'91年ビルボード年間シングル・チャート

8位



4. Troop

Spread My Wings (1989)

大物プロデューサー達が「彼は天才」と絶賛するSteve Russellがメンバーに名を連ねたR&BグループTroop。Lalah Hathaway, En Vogueらの楽曲を手がけたChuckii Bookerがプロデュースした、美しいメロディが印象的なニュー・ジャック・スウィング。


全米R&Bシングル・チャート

1位

 

5. Michael Jackson

Remember The Time (1992)

「あの時のことを覚えている?僕達が恋に落ちた時のこと」という歌詞の内容は、後の'96年にMichael Jacksonが結婚するDebbie Roweと恋に落ちた時の心情を歌ったとされてたものの、この曲はMichael Jacksonとロマンスの噂も囁かれていたDiana Rossに捧げた曲だったとのこと。プロデュースはTeddy Rileyが担当し、MVには元NBAのスター選手Magic Johnsonが出演。


全米シングル・チャート

最高3位


全米R&Bシングル・チャート

1位


'91年ビルボード年間シングル・チャート

19位

 

6. R. Kelly, Public Announcement

She's Got That Vibe (1991)

R&BグループPublic Announcementを迎えてリリースしたR. Kellyのキャリア初期の名曲。この曲を収録したアルバム『Born in the 90's』は全米アルバム・チャート最高42位を記録。


全米シングル・チャート

最高59位


全米R&B/ヒップホップ・ソングス・チャート

最高7位



7. Babyface

My Kinda Girl (1990)

後に数々の名曲を残すことになるBabyface, L.A. Reid, Daryl Simmonsの3人が手がけた爽やかなニュー・ジャック・スウィング。全米アルバム・チャート最高14位を記録したアルバム『Tender Lover』からの4枚目のシングル。


全米シングル・チャート

最高30位


全米R&Bシングル・チャート

最高3位

 

8. TLC

Ain't 2 Proud 2 Beg (1992)

Boyz Ⅱ Men, Another Bad Creationといったボーイズ・グループを成功に導き、当時最も勢いがあったDallas Austinがプロデュースを担当。メンバーのLeft Eyeが、コンドームを付けたメガネをかけてMVに登場するという演出が大きな波紋を呼ぶことに。


全米シングル・チャート

最高6位


全米R&Bシングル・チャート

最高2位


'92年ビルボード年間シングル・チャート

36位

 

9. Tevin Campbell

Just Ask Me To (1991)

Ice Cubeが出演したギャング映画「Boyz n the Hood」のサウンドトラックに収録。"Nite and Day"のヒットで知られるAl B. Sure!プロデュースを担当。


全米シングル・チャート

最高88位


全米R&Bシングル・チャート

最高9位



10. Jane Child

Don't Wanna Fall In Love (1990)

作詞作曲を自身でこなし、またギター以外の楽器も全て演奏できるという天才っぷりから、「女性版Prince」と称えられたJane Child。そんな彼女の代表曲"Don't Wanna Fall in Love"は、全米シングル・チャート最高2位という記録を残したものの、目立ったヒットはこの1曲のみで終わった一発屋。


全米シングル・チャート

最高2位


全米R&Bシングル・チャート

最高6位


'90年ビルボード年間シングル・チャート

29位

 

11. Karyn White

Romantic (1991)

'91年リリースのセカンド・アルバム『Ritual of Love』からのシングル曲。Karyn Whiteの全楽曲の中で唯一となる、全米シングル・チャート1位を達成。Karyn Whiteは、この曲を手がけたTerry Lewisと'92年に結婚。


全米シングル・チャート

1位


全米R&Bシングル・チャート

1位


'91年ビルボード年間シングル・チャート

24位

 

12. New Edition

If It Isn't Love (1988)

"If It Isn't Love"のMVは、Beyonce"Love on Top"の元ネタとしてお馴染み。Bobby Brownが抜けた5人時代のNew Editionが歌う、爽やかなニュー・ジャック・スウィング。プロデュースはJam & Lewisが担当。


全米シングル・チャート

最高7位


全米R&Bシングル・チャート

最高2位


'88年ビルボード年間シングル・チャート

67位



13. Chuckii Booker

Turned Away (1989)

Troop"Spread My Wings"を手がけたChuckii Bookerが歌う、爽快かつ高揚感のあるニュー・ジャック・スウィング。Chuckii Bookerはこの曲で初めて全米R&Bシングル・チャートを制覇。


全米シングル・チャート

最高42位


全米R&Bシングル・チャート

1位

 

14. Full Force

Friends B-4 Lovers (1989)

安室奈美恵の楽曲も手掛けているアーティスト/プロデューサー・チームのFull Force。'89年リリースのアルバム『Smoove』に収録されたメロウ&スムースな1曲。


全米R&Bシングル・チャート

最高21位

 

15. Portrait

Here We Go Again! (1992)

米ロサンゼルスで結成された4人組ボーカル・グループPortraitのデビュー・シングル。Michael Jackson"I Can't Help It"をサンプリングした楽曲として有名。


全米シングル・チャート

最高11位


全米R&Bシングル・チャート

最高3位



16. Johnny Gill

Fairweather Friends (1990)

New Edition加入後の'90年に発表したソロ・アルバム『Johnny Gill』からのサード・シングル。BabyfaceとL.A. Reidが手がけた、Bobby Brown"Every Little Step"タイプのキャッチーな1曲。


全米シングル・チャート

最高28位


全米R&Bシングル・チャート

最高2位

 

17. Christopher Williams

Dreamin' (1991)

Christopher Williams自身も俳優として出演した映画「New Jack City」のサウンドトラックに収録。Guy, Bell Biv DeVoeらの楽曲を手がけたStanley Brownがプロデュースを担当。


全米シングル・チャート

最高89位


全米R&Bシングル・チャート

1位

 

18. Ralph Tresvant

Sensitivity 

持ち前の甘く洗練された歌声で、New Editionを成功に導いたと言っても過言ではないRalph Tresvant。そんなNew Editionを成功させた後の'90年に、初のソロ・シングルとしてリリースした"Sensitivity"。New Editionのヒット曲を手がけたJam & Lewisが手がけた楽曲で、「君には、俺のような思いやりのある男が必要さ」と歌う清涼感のある1曲。


全米シングル・チャート

最高4位


全米R&Bシングル・チャート

1位


'91年ビルボード年間シングル・チャート

29位



19. Jody Watley

Friends feat. Eric B. & Rakim (1989)

ソウル・グループShalamarのメンバーとして活躍したJody Watley。'89年にリリースしたアルバム『Larger Than Life』からのセカンド・シングル。シンガーとラッパーが初めて共演したとされる、歴史的な1曲。


全米シングル・チャート

最高9位


全米R&Bシングル・チャート

最高3位

 

20. Keith Sweat

Keep It Comin' (1991)

"I Want Her"でニュー・ジャック・スウィングの一大ムーブメントを巻き起こしたKeith Sweatが歌う、スムースな1曲。全米アルバム・チャート最高19位を記録した、'91年リリースのアルバム『Keep It Comin'』からのシングル曲。


全米シングル・チャート

最高17位


全米R&Bシングル・チャート

1位

 

21. Jermaine Jackson

I Dream, I Dream (1991)

Michael Jacksonの兄Jermaine Jacksonが[LaFace Records]からリリースした唯一のアルバム『You Said』からのサード・シングル。Jermaine Jacksonの他のアルバムと比較すると、『You Said』はチャートの結果こそ優れなかったものの、Jermaine Jackson本人は[Motown]後のアルバムの中で、最も優れた作品の1つと評価。


全米R&Bシングル・チャート

最高30位



22. Jeremy Jordan

Wanna Girl (1993)

元々は、Mariah Careyとのデュエットで知られるTrey Lorenzが歌っていた楽曲で、Jeremy JordanがTrey Lorenzの"Wanna Girl"をカバー。この曲をプロデュースしたKeith Thomasは、Vanessa Williams"Save the Best For Last"を手がけた人物。


全米シングル・チャート

最高28位

 

23. Al B. Sure!

If I'm Not Your Lover (1989)

ニュー・ジャック・スウィング全盛期に、最も活躍した最重要シンガー/ソングライターの1人Al B. Sure!。彼の代表曲"Nite and Day"を収録したデビュー作『In Effect Mode』からのシングル曲。ちなみに、Al B. Sure!とChristopher Williamsは従兄弟同士。


全米R&Bシングル・チャート

最高2位

 

24. Wendy Moten

Step By Step (1992)

男性R&BグループTodayの"Gonna Make You Mine"を、"Step by Step"として歌い直したWendy Motenの代表曲の1つ。この曲をプロデュースしたのがは、Boyz Ⅱ Men, SWVらの楽曲を手がけたThe Characters。


全米R&Bシングル・チャート

最高66位



25. Jeff Redd

You Called & Told Me (1991)

全くの無名だったMary J. Bligeのデモ・テープを[Uptown Records]のトップAndre Harrellに渡し、Mary J. Bligeのデビューのきっかけを作ったことでも知られるJeff Redd。Mary J. Blige"You Remind Me"、Mariah Carey"Dreamlover"などを手がけたDave "Jam" Hallがプロデュース。


全米R&Bシングル・チャート

最高63位

 

26. Damian Dame

Exclusivity (1991)

BabyfaceとL.A. Reidのレーベル[LaFace Records]の第1弾アーティストとしてデビューした男女デュオDamian Dame。しかし、デビュー後の'94年に女性メンバーDeah Dameが事故死、2年後の'96年に男性メンバーDamianが病死(奇しくも2人の命日は共に6月27日)。


全米シングル・チャート

最高42位


全米R&Bシングル・チャート

1位

 

27. Lisa Lisa & Cult Jam

Let the Beat Hit' Em (1991)

ダンス・ミュージック・ユニットC+C Music FactoryのメンバーClivilles and Coleがプロデュース。ヒップホップ・グループMain Sourceの"Looking at the Front Door"と同じ、Donald Byrdの"Think Twice"をサンプリング。


全米シングル・チャート

最高37位


全米R&Bシングル・チャート

1位



28. The Boys

The Saga Continues (1992)

'80年代後半〜'90年代前半にかけて、名門[Motown Records]から3枚のアルバムをリリースしたボーイズ・グループ。当時まだ10代半ばながら、プロデューサーとして高い評価を受けていたのがメンバーのHakeem Abdulsamadで、Tevin Campbell"Goodbye (Hakeem's Remix)"を手がけたことでも有名。


全米R&Bシングル・チャート

最高15位

 

29. After 7

Heat of the Moment (1989)

Babyfaceの実兄弟にあたるMelvin EdmondsとKevon Edmonds, そして彼らの友人であるKeith Mitchellの3人によって結成されたAfter 7。全米アルバム・チャート最高35位を記録した彼らのデビュー・アルバムからのファースト・シングル。


全米シングル・チャート

最高35位


全米R&Bシングル・チャート

最高3位


'90年ビルボード年間シングル・チャート

64位

 

30. Riff

Judy Had a Boyfriend (Mucho 12" no rap) (1993)

'91年に[Universal Music]の傘下レーベル[SBK Records]からデビューした5人組グループRiff。爽やかなメロディのニュー・ジャック・スウィング"Judy Had a Boyfriend"を手掛けたのは、Teddy Rileyと共にMichael Jackson"Remember the Time"をプロデュースし、またRegina Belleの弟としても知られるプロデューサーBernard Belle(2022年に死去)。


全米R&Bシングル・チャート

最高91位

 

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