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執筆者の写真R&B SOURCE編集部

Mary J. Blige▶︎▶︎スーパーボウルのハーフタイム・ショーで披露した"Family Affair"と"No More Drama"は、「ドクター・ドレーが選んだ」と語る。

更新日:2022年7月3日


mary j blige super bowl 2022 half time show
歴史的ステージに立ったMary J. Blige

毎年、試合に負けず劣らない豪華さで話題を集めるスーパーボウルのハーフタイム・ショー。


2022年に行われた第56回スーパーボウルは、米ロサンゼルス中心街の南西に位置する米カリフォルニア州イングルウッドのSoFiスタジアムで行われた為、この年のハーフタイム・ショーはイングルウッドの隣町であるコンプトン出身のDr. Dreを中心に、Snoop Dogg, Eminem, Kendrick Lamar, 50 Cent, Mary J. Bligeといったヒップホップ・アーティスト達がステージを盛り上げました。

そもそもスーパーボウルとは、米アメリカン・フットボール・リーグ「NFL」の優勝決定戦のことで、日本のプロ野球で例えると、セ・リーグとパ・リーグの優勝チーム同士で日本一を決める日本シリーズのようなもの。


しかし、日本シリーズは先に4勝したチームが優勝となる一方、このスーパーボウルは決勝シリーズながら1試合のみの1発勝負だけに、他のスポーツと比較しても1試合に対する重みが全くの別物。


スーパーボウルの日は全米中がこの試合に注目する為、「ハーフタイムの時に視聴者が一斉にトイレに行き、水道管が破裂する問題が相次いだ」という都市伝説が生まれたほどで、この話が嘘か本当かはさておき、'93年に出演したMichael Jacksonのステージをきっかけに、スーパーボウルのハーフタイムショーは豪華さを極めていったとのこと。


これまでにスーパーボウルのハーフタイムショーに出演を果たしたアーティストは次の通り。


Michael Jackson (1993)

Boyz Ⅱ Men (1998)

Prince (2007)

Beyonce (2013)

Bruno Mars (2014, 2016)

Justin Timberlake (2004, 2018)

The Weeknd (2021)


全てのアーティストにとって憧れの舞台であり、トップ・アーティストのみがその舞台に立つことを許されるスーパーボウルのハーフタイムショーだけに、ヒップホップ・シーンにとっても歴史的な1日となった第56回スーパーボウルのハーフタイム・ショーでしたが、この中で紅一点、唯一の女性アーティストであり、唯一のR&Bシンガーとして出演を果たしたのがMary J. Blige。


彼女が同ステージに立つのはこれで2度目で、2001年にAerosmith, NSYNCらが出演したステージに、スペシャル・ゲストとしてBritney Spears, Nellyと出演。


しかし、この時はMary J. Bligeのソロ・パフォーマンスは無かったために、Mary J. Bligeの意気込みも全く違ったであろう第56回スーパーボウルのハーフタイム・ショーでは、ヒップホップ・レジェンド達に囲まれながら"Family Affair"と"No More Drama"の2曲を披露。


この歴史的ステージで歌う曲として、Mary J. Bligeは何故この2曲を選んだのか。


この2曲を最終的に決断したのは、Dr. DreだったとMary J. Bligeは語っています。



"Real Love"も選曲の候補にあがっていた

1曲目に披露した"Family Affair"は、2001年にMary J. Bligeがリリースしたシングルで、Mary J. Bligeがキャリアで初めて全米シングル・チャートを制した楽曲。


プロデュースはDr. Dreが担当しました。


Family Affair

Mary J. Blige

Mary J. Bligeは、米ラジオ局「Power 105.1」の「The Breakfast Club」に出演した際に、第56回スーパーボウルのハーフタイム・ショーで披露した2曲について次のように語っています。


最終的にDreが“Family Affair”をやることに決めたわ。


当たり前よね、だって彼がプロデュースした曲だから。


“No More Drama”を選んだのも彼よ

ちなみに、"Real Love"も候補にあがっていたようですが、Mary J. Blige本人も"Family Affair"以外の曲なら"No More Drama"だと思っていたとのこと。


"No More Drama"は、"Family Affair"と同じ2001年にリリースされた楽曲で、この2曲は同じアルバム『No More Drama』に収録。


No More Drama

Mary J. Blige

"No More Drama"は、「波瀾万丈な人生なんてもうウンザリ。2度と傷付きたくないし、普通の生活を送りたい」といった人生の葛藤を歌った1曲で、この曲の世界観とコロナパンデミックで疲弊した世界の現状と重ね合わせたMary J. Bligeは、「Dreが"No More Drama"をやろうって言った時、これはとても重要なことだと思ったと振り返っています。


ちなみにこの"No More Drama"は、Janet Jackson, Boyz Ⅱ Men, Usherらのヒット曲を手がけてきたJam & Lewisがプロデュースを担当し、全米シングル・チャートは最高15位を記録しています。


No More Drama

Mary J. Blige

第56回スーパーボウルのハーフタイム・ショーのパフォーマンス後、Mary J. Bligeはその場に倒れるという姿が話題となりましたが、これはMary J. Bligeが世界の現状に対して感じたことをそのまま表現したとのこと。


戦うのが疲れてしまうことだってあるわ。


だからあの意識を失うポーズをしたのよ。


“No More Drama”が意味していることはそういうこと。


世界中がこのひどい状況から逃げたいと思っている、私にはその気持ちが分かるの



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