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執筆者の写真R&B SOURCE編集部

Tevin Campbell|アッシャーが衝撃の事実を激白。「"Can We Talk"は俺が歌う曲だった」

更新日:7月3日


Usherが激白。「Tevin Campbellの"Can We Talk"は俺が歌う曲だった」

Usherが歌う予定だったという"Can We Talk"


Michael Jacksonに匹敵する歌声を持つ「天才ボーカリスト」としてデビューし、R&B史に残る数々の名曲を残してきた'90年代R&Bシーンの神童Tevin Campbell。


以下が、'90年代にTevin Campbellが残したヒット曲の一例ですが、特に'93年にリリースされた"Can We Talk"の人気は圧倒的で、Tevin Campbellのキャリア最高傑作と呼ぶに相応しい1曲。


全米シングル・チャート

Round and Round (1990)

最高12位


Just Ask Me To (1991)

最高88位


Tell Me What You Want Me To Do (1991)

最高6位


Goodbye (1992)

最高85位


Strawberry Letter 23 (1992)

最高53位


Alone With You (1992)

最高72位


Can We Talk (1993)

最高9位


Shhh (1993)

最高45位


I'm Ready (1994)

最高9位


Always In My Heart (1994)

最高20位


Don't Say Goodbye Girl (1994)

最高71位


Back to the World (1996)

最高47位


Another Way (1998)

最高100位


Johnny Gill"My My My"、Boyz Ⅱ Men"End of the Road"などを手がけたBabyfaceがプロデュースを担当し、意中の女の子に「ちょっと話せないかな?僕は君の名前が知りたいんだと歌う甘酸っぱいラブ・ソングで、'94年のビルボード年間シングル・チャートでは36位にランクイン。


Billboard Year-End Hot 100 singles of 1994

1. The Sign - Ace of Base

31. Shine - Collective Soul

32. Said I Loved You...But I Lied - Michael Bolton

33. Return to Innocence - Enigma

34. All I Wanna Do - Sheryl Crow

35. Mmm Mmm Mmm Mmm - Crash Test Dummies

36. Can We Talk - Tevin Campbell

37. Funkdafied - Da Brat

38. I'd Do Anything for Love (But I Won't Do That) - Meat Loaf

39. Gangsta Lean - DRS

40. Because the Night - 10,000 Maniacs


'90年代R&Bクラシックとして愛さ続ける1曲ですが、Usherが"Can We Talk"に対して次のように発言。

"Can We Talk"は元々俺が歌うはずの曲だったんだ

Can We Talk

Tevin Campbell



Usherの為に用意した曲を、Tevin Campbellに渡してしまったBabyface


UsherがTevin Campbellの"Can We Talk"は俺が歌う予定だったと主張したのは、The RootsのドラマーQuestlove主催のラジオ番組「Questlove Supreme」に出演した際に語った内容。


Usherは、同ラジオ番組のインタビューにて次のようにコメント。

「俺が初めてレコード契約したレーベルを[LaFace Records]にした理由は、レーベルの創設者でもあるBabyface, L.A. Reidの2人と一緒にアルバムを作りたかったからだ。しかし、俺が[LaFace Records]と契約した時、彼らは仲が悪く決別するかもしれないという状況だった。そんな事態に苛立っていたBabyfaceは、元々俺の為に用意してくれていたアルバム音源を、丸ごと他のアーティストに渡してしまったんだ。そう、それがTevin Campbellだ。そのアルバムの中に"Can We Talk"も含まれていた。だからあの曲は元々俺が歌うはずだったんだ」

結果的に"Can We Talk"はTevin Campbellの手に渡ることとなりますが、当のTevin Campbellもこの件を認めており、L.A. ReidはUsherに"Can We Talk"を歌ってほしかったようだけど、Babyfaceは俺に歌わせたかったから、彼らはこの曲で意見が食い違って言い争いをしていたんだとコメント。


鳴り物入りで業界入りしたUsherですが、デビュー時のポテンシャルはまだ未知数であり、加えてこの頃にUsherは変声期を迎えて思うように歌うことが出来ず、当時L.A. ReidはUsherを解雇することも考えていたことから、L.A. Reidとしては「"Can We Talk"こそUsherをトップ・アーティストへと導く切り札」として考えていたのかもしれないですね。



ちなみにBabyfaceによると、"Can We Talk"を制作していた時にQuincy Jonesから「楽曲制作の依頼」の電話があり、BabyfaceもQuincy Jonesの為に何か協力したいと考え、「Quincy Jonesの秘蔵っ子だったTevin Campbellに"Can We Talk"を渡したのがその経緯」と、「Singersroom」のインタビューにて語っています。

結果的に、"Can We Talk"が含まれることがなかったUsherのデビュー・アルバム『Usher』は'94年8月に発表され、同アルバムにはPuff Daddy, L.A. Reid, Al B. Sure!, Chucky Thompson, DeVante Swing, DJ Eddie Fなどなど、当時のトップ・プロデューサー達が制作メンバーに名を連ね、50万枚のセールスを記録したものの全米アルバム・チャートは最高167位。


Usherの作品が全米アルバム・チャートでトップ5入りを果たせなかったのは、2010年代までにリリースされた全8枚のアルバムの中で、このデビュー・アルバムのみ。


そして[LaFace Records]からのリリースは実現したものの、"Can We Talk"の一件が影響したのか、Babyfaceプロデュースの楽曲は1曲も収録されないという、何とも後味の悪い結果に。


Usher

Usher



2022年に同じステージに立ったUsherとTevin Campbell


"Can We Talk"の一件で一悶着があったものの、Tevin CampbellとUsherは'94年に発表されたB.M.U.のシングル"U Will Know"に揃って参加。


この曲は、当時のR&Bスターが一堂に会した伝説的な超大作で、若かりし頃のBrian McKnightとD'Angeloがプロデュースを担当。


U Will Know (C.J. Mackintosh 7" Edit)

B.M.U.

Tevin CampbellとUsherが共演したのはこの1曲のみで、その後は交わることなくキャリアを積んでいった両者ですが、2022年にUsherがラスベガスで行ったコンサートにTevin Campbellがサプライズで登場。


両者は共に"Can We Talk"を熱唱するというパフォーマンスを披露し、長年のわだかまりが解けた感動的な瞬間となりました。



"Can We Talk"をサンプリングするアーティスト達


Tevin Campbellが、若干16歳の時にリリースした"Can We Talk"は、'93年リリースのセカンド・アルバム『I'm Ready』に収録され、同アルバムは200万枚以上のセールスを記録しダブル・プラチナを達成し、全米アルバム・チャートも自身最高となる18位を記録。


また、"Can We Talk"は第36回グラミー賞「Best R&B Vocal Performance, Male」に、アルバム『I'm Ready』は第37回グラミー賞「Best R&B Album」にノミネートされるなど、この頃がTevin Campbellのキャリア絶頂期。


そんなTevin Campbell不動の代表曲"Can We Talk"は、これまでに数多くのアーティスト達をも魅了しており、Tevin Campbellに影響を受けたアーティスト達が"Can We Talk"にオマージュを捧げた楽曲を発表しています。


I'm Ready

Tevin Campbell

 

Felixx

Somebody


LuiZana

What's Yo Name feat. Damar Jackson


Kennyon Brown

Can We



Babyface

Keeps on Fallin' feat. Ella Mai


Thrill Da Playa

Holla Atcha


Kai Ca$h

Can We Talk? feat. Devvon Terrell



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