
自分の成功に気付いていなかったというMary J. Blige
2022年、米カリフォルニア州イングルウッドのSoFiスタジアムで行われた第56回スーパーボウルのハーフタイム・ショーにて、Snoop Dogg, Eminem, Kendrick Lamar, 50 Centらと共に出演したMary J. Blige。
この歴史的なショーでMary J. Bligeが披露したのが、彼女のキャリアで最大のヒットを記録した不動の代表曲"Family Affair"。
Family Affair
Mary J. Blige
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Dr. DreのGファンク・ビートとMary J. Bligeのボーカルの組み合わせは、ヒップホップ・ソウルの新しい可能性を示し、この曲でMary J. Bligeは自身初となる全米シングル・チャート1位という快挙を達成し、しかも6週連続で首位をキープ。
また、受賞こそ逃したものの、第44回グラミー賞「Best Female R&B Vocal Performance」にノミネートされるなど、時代を創った2000年代R&Bの名曲中の名曲。
'90年代にデビューしたMary J. Bligeは、デビュー以降R&Bシーンのトップ・ランナーとしてR&B史に残る名曲を量産し続けてたものの、本人いわく"Family Affair"がもたらした「ある瞬間」まで、自身の成功に気が付いていなかったとのこと。

自身の成功に気付いた「ある瞬間」とは?
Mary J. Bligeは、"Family Affair"で全米シングル・チャート初の1位を達成した際に、自分の成功を実感したかと思いきや、実際には別の出来事がその瞬間だったと「BackstageOL」のインタビューで回想。
「私がツアーに参加していた時、バスの運転手は白人の男性で、彼はカントリー・ミュージックのラジオ局を聴いていたの。私はバスの前に座っていて、そしたら"Family Affair"が流れてきた。本当に緊張して『なんで私の曲がカントリー・ミュージックのラジオ局から流れてくるの?』と言ったわ。そしてバスの運転手がこう言ったの。『これは世界で最高の曲さ。これは私達の曲です』って。それで私は成功しているんだって気付いたわ」
日本では一般的に馴染みがないものの、Carrie Underwood, Taylor Swiftといった若いカントリー・ミュージシャンが人気を集めているように、米国では幅広い世代から支持を得ているカントリー・ミュージック。
また、米国のラジオ局はジャンルで細分化されており、大衆化させるには多様なジャンルのラジオ局でどれだけヘビー・プレイしてもらえるかがキー・ポイントの1つと言われている為、決してカントリー・シンガーではないMary J. Bligeの曲が、カントリー・ミュージックのラジオ局から流れてきた出来事こそ、Mary J. Bligeにとっては特別な瞬間だったようですね。