R&B SOURCE編集部
Mary J. Blige▶︎▶︎リル・キムを迎えた"I Can Love You"は、フェイス・エヴァンスへの嫉妬心を歌った曲だった?
更新日:2月28日

Lil' Kimとの共演でヒットした"I Can Love You"
'97年発表のMary J. Bligeのサード・アルバム『Share My World』から、セカンド・シングルとしてリリースされた"I Can Love You"。
女性ラッパーLil' Kimを迎え、同年発表のJoeのシングル"Don't Wanna Be a Player"をヒットさせて頭角を表してきたRodney Jerkinsがプロデュースを担当し、またMary J. Bligeの実姉LaTonya Blige-DaCostaがソングライトを担当するなど、話題性に富んだこの"I Can Love You"は『Share My World』からの全シングルの中で最高位となる、全米シングル・チャート最高21位を記録。
・Love is All We Need feat. Nas - チャート外
・I Can Love You feat. Lil' Kim - 21位
・Everything - 24位
・Missing You - チャート外
・Seven Days - 71位
Mary J. Bligeのキャリアの中でも特に人気の高い1曲として知られる"I Can Love You"ですが、実はこの曲、Faith Evansへの嫉妬心を歌ったのではないか?という噂が。
Mary J. Blige
I Can Love You feat. Lil' Kim
iTunes: https://apple.co/3xV1QIJ
Mary J. Bligeは、プロデューサー/ラッパーSean Combsのサポートを受けて、'92年にアルバム『What's the 411?』でデビュー。
ヒップホップとR&Bを融合した新しいスタイル「ヒップホップ・ソウル」をシグネチャー・サウンドとし、デビュー後は瞬く間にスーパースターの仲間入りを果たし、またMary J. Blige育ての親Sean Combsもプロデューサーとしての手腕が高く評価されることに。
Mary J. Bligeを成功に導いた翌'93年、Sean Combsは自身のレーベル[Bad Boy Records]を立ち上げ、同レーベルからはThe Notorious B.I.G.を筆頭に、数々のビッグ・アーティストを輩出することに成功。
そんな[Bad Boy Records]のファースト・レディ、つまり初めて同レーベルと契約した女性アーティストがFaith Evansでした。

Mary J. Bligeは、Faith Evansに嫉妬していたのか?
Faith Evansは'95年8月にデビュー・アルバム『Faith』を発表し、前年の'94年11月にセカンド・アルバム『My Life』をリリースしていたMary J. Blige。
『My Life』の制作時期は、Mary J. BligeとSean Combsはその関係が徐々に悪化していた時期でもあり、加えて自身の師が他の女性アーティスト(Faith Evans)をサポートするという話が決まった時点で、Mary J. Bligeの胸中が穏やかではないのは想像に難くなく、また「"I Can Love You"はFaith Evansに対するディス・トラックだった」と、当時の状況を知る関係者が語っていたという話も。
ちなみに、"I Can Love You"の歌詞は次の通り。
「あなたが私のように愛してくれない理由を考えているの。
ベイビー、私はあなたを決して傷つけることはないから、恐れる必要はないのよ。
そしてあなたは私の愛が本物であることを知っている、そして私は...
私はあなたを愛せるわ、彼女よりも私の方があなたを愛せるわ」
歌詞の中に出てくる「彼女よりも」と歌うその彼女こそ、Faith Evansのことを指していたのかもしれないですね。
Mary J. BligeとFaith Evansによる直接的なビーフは発生していないとされていますが、Mary J. BligeはMTVのインタビューにて次のようにコメント。
「彼(Sean Combs)にはレーベルがあったし、女性アーティストがいたし、Biggieもいた。でも、当時私は本当に自分自身を酷使していて、薬物中毒になっていた。賢明なビジネスマンなら私から距離を置くのが当然。彼が遠ざかっていくように感じられたけど、今振り返ってみると、なぜそう感じたのか理解できるようになったわ」
また、Lil' KimとThe Notorious B.I.G.は愛人関係だったものの、結果的にThe Notorious B.I.G.はFaith Evansを妻として選んだことからも、「Mary J. BligeとLil' Kimが結託して作った曲」と捉えても不思議ではないかもしれないですね。
Mary J. BligeとFaith Evansの接点を振り返ってみると、両者が直接的に共演した曲は無く、Faith Evansのデビュー作に収録された"Fallin' in Love"のソングライトをMary J. Bligeが担当し、またMary J. Bligeのシングル"Everyday it Rains"のバックボーカルをFaith Evansが担当した程度、で終わっています。
Faith Evans
Fallin' in Love
iTunes: https://apple.co/3XXg8TS
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