top of page

Jimmy Jamが語るTerry Lewisの才能。「私が長々と話したことを、たった3語くらいで言い表してしまうんです」

  • 執筆者の写真: R&B SOURCE
    R&B SOURCE
  • 5 日前
  • 読了時間: 5分

更新日:18 時間前

数々のR&Bの名曲を残してきたJam & Lewis

Jimmy Jamが語るTerry Lewisの才能


これまでに数々の名曲を残してきた、Jimmy JamとTerry LewisによるR&B界屈指の名プロデューサー・チームJam & Lewis。


彼らはそれぞれ得意分野を分担しており、Jimmyは主にメインのメロディ・コード進行作成、鍵盤楽器の演奏、アレンジを担当。


音楽理論に強く、楽曲の音楽的な骨組みを作るリーダー。

数々の名曲を残してきたR&BプロデューサーJimmy Jam
Jimmy Jam

そしてTerryは、作詞、ベースの演奏、ボーカル・ディレクション、全体の進行管理を行い、アーティストの感情を引き出す歌詞選びや、現場の雰囲気をまとめる役割を担当。

作詞を得意としたプロデューサーTerry Lewis
Terry Lewis

2人はそれぞれの強みを生かしながら、数々のアーティストの楽曲をプロデュース。


そんな中、JimmyはTerryの「ある才能」を特に高く評価しており、「Red Bull Music Academy」のインタビューで次のようにコメント。

「例はいくらでもあるんですが、いつも真っ先に思い浮かぶ話をひとつしましょう。私はすごく話が長くなるタイプなんです。何かを伝えるのに時間がかかる。でもTerryは、私が長々と話したことを、たった3語くらいで言い表してしまうんです。それが彼の才能のひとつなんですよ。Janetと『Rhythm Nation』を制作していたときのことです。ある曲のコンセプトがあって、それは『彼らが作ったわけではない世界で生きている(Livin' in a World They Didn't Make)』というものでした。当時、CNNを見ていたら学校で銃乱射事件が起き、多くの子どもたちが命を落としたというニュースが流れていました(ストックトン銃乱射事件)。
私たちは『これはレコードで語らなければならない。向き合わなければいけない』と思ったんです。その頃は最初の[Flyte Tyme Studio]で制作していましたが、同時にもっと大きな新スタジオも建設中でした。その時、Janetはずっと、『Terryが必要よ。Terryを呼んで!』と言っていました。私も『そうだ、彼が必要だ』と言いました。そこへTerryがやって来たんですが、手には新スタジオ用のカーペットのサンプルやら何やらを抱えているんです。彼は『Janet、このカーペットどう思う?』という感じだったので、私たちは、『Terry、違う。それじゃない。今必要なのは歌詞なんだ!』すると彼が、『で、コンセプトは?』と聞くので、私はこう説明し始めました。『学校で子どもたちが殺された。でも悪いのは子どもたちじゃない。大人たちの責任なんだ。僕ら大人が間違いを犯している。そのツケを子どもたちが払わされている。つまり…』そんなふうに私とJanetで延々と話していたんです。するとTerryが一言、『Livin' in a world they didn't make(彼らが作ったわけではない世界で生きている)」と言いました。私たちは2人同時に『それだ!』と直感しました。その10分後には、彼は歌詞を書き上げて私たちに『はい、できたよ』と渡してきたんです。それで完成しました。あの曲は、今の世界情勢を見てもまったく色褪せていません。私にとって、それこそがTerryの持つ歌詞の才能なんです」

「子どもたちは、自分たちが作ったわけでもない世界で生きている。


憎しみに満ちた世界で生きている。


大人たちが平気でルールを破る世界で生きている。


自分たちには責任のない世界で生きながら、大人たちの犯した数え切れない過ちの代償を払わされている」


Janet Jackson - Livin' In A World (They Didn't Make)

一方のTerryは、自身の才能ついて次のにコメント。

「私がこの才能を与えられた理由は、それが自分自身のためじゃないからだと思うんです。私はある特定のことについては、言いたいことがたくさんあります。でも、言葉をあまり混ぜすぎるのが好きじゃないから、できるだけ短く伝えるようにしています。時々、言葉の中で迷子になってしまうことがあると思うんです。だからこそ、書くことによって自分の考えを外に出せるんですよね。人と一緒に仕事をするという点で言えば、常に目指していることは、その人の中にある最高のものを引き出すことです。それが私の仕事です。その人が今どこにいるのかを理解し、そこに寄り添いながら、その人自身が持っているものを引き出すために何が必要なのかを見つけたいんです。私はアーティストと仕事をするとき、いつも最初にこう質問します。例えばUsherなら、『Usher、君の楽曲にとって一番大切な要素って何だと思う?』と聞くんです。多くのアーティストは世界中を回って、『ビートだよ』『これだよ』『あれだよ』『歌詞だよ』と言います。でも私は、『本当に?一番大事な要素が何なのか、分かってないの?』と言います。その一番大事な要素というのは、Usher自身なんです。もしUsherがそのレコードの中で輝いていなければ、それは良いUsherの作品にはならない。もちろん、誰か別のアーティストにとっては素晴らしい曲になるかもしれない。でも、私が考えているのは、この曲、このビート、この作品の中で、どうすればアーティストの最高の部分を引き出せるかということなんです。それが私の常に目指していることです。私は焦りません。忍耐力があります。スタジオに座って、アーティストが『これだ』と思えるものを手にするまで、何テイクでも何テイクでも歌ってもらうことができます。何度も録ったテイクを聴き比べて、一番良い部分を選び、ひとつの完成形にまとめる作業もまったく苦になりません」

Usher - U Remind Me




 関連記事 

Jam & Lewisが「最高中の最高」と絶賛したシンガーとは。

サンプリングを肯定するJimmy Jam。

Terry Lewisが語る、ヒット曲を生み出し続けるための哲学。


LATEST

KEYWORD

bottom of page