Shanice「Turn Down the Lights」|少女から大人の女性への転換期を飾ったラブ・ソング。しかし、この曲は失敗だったのか?


過小評価された「Turn Down The Lights」
'91年、アルバム『Inner Child』からのシングル「I Love Your Smile」が世界的なヒットを記録し、一躍人気シンガーとなったShanice。
Shanice - I Love Your Smile
弾けるような笑顔と伸びやかな歌声で多くのリスナーを魅了した彼女だったものの、当時まだ10代だった彼女には、ひとつの課題が存在。
それは、子どもの頃から活動してきたシンガーが、いかにして大人のアーティストへと成長していくかということ。
これは、多くのティーンズ・アーティストにとって大きな課題でもあり、The Boys、Tevin Campbell、Hi-Fiveといったアーティストたちも、同じ壁に直面。
そして、Shaniceがまさにその転換期に発表したのが、1994年のアルバム『21... Ways to Grow』だった。
タイトルが示すように、21歳を迎えたShaniceが、それまでの少女的なイメージから一歩踏み出し、成熟した女性としての魅力を打ち出した作品。
そしてその方向性を象徴する楽曲が、シングル「Turn Down the Lights」
Midnight Starのメンバーとしても知られるBo WatsonとMcArthurが楽曲制作を手がけ、さらにエグゼクティブ・プロデューサーを務めたBabyfaceがバッキング・ボーカルで参加したこの曲は、恋人を誘う女性の心情を、官能的で落ち着いたR&Bサウンドに乗せて描いたラブ・ソング。
「I Love Your Smile」で見せた無邪気で明るい少女の姿とは対照的に、ここでは恋愛における女性の積極性や親密さを前面に表現。
Shanice - Turn Down The Lights
しかし、こうしたイメージ・チェンジは、必ずしも商業的な成功には結びつかず、「Turn Down the Lights」は全米R&Bシングル・チャートで最高21位を記録したものの、全米シングル・チャートはトップ100入りを果たせず。
またアルバム『21... Ways to Grow』は、全米アルバム・チャートで最高184位にとどまるなど、チャートの順位だけで作品の価値が決まるわけではないものの、前作で成功を収めたShaniceにとって、期待されたほどの結果を出せなかったのが当時の実情。
Shanice自身も後年、子どもの頃から活動してきた歌手が、大人のアーティストへと移行することの難しさを語っており、「UrbanBridgez」のインタビューで当時の状況を次のように回想。
「21歳になったときは、本当にうれしかったわ。アルバムのタイトルまで『21』にしたくらいだから(笑)。自分では、もう大人になったつもりでいたのよ。でも、みんなは私のことを、まだ若いままでいさせたかったんだと思う。'I Love Your Smile'が、あんなに弾けるように明るい曲だったから。子どもの頃から活動を始めると、そうしたイメージを変えるのは難しいの。周りの人たちは、いつまでもあなたに若くて、明るくて、無邪気な存在でいてほしいと思うから。だから、私が21歳になって大人の女性としての姿を見せようとしたとき、みんながみんな、それをすんなり受け入れてくれたわけではなかったのよ。私には、いつまでも若くて、明るく弾けた女の子のままでいてほしかったんでしょうね」



































