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Blackstreet「Don't Leave Me」|チャートに残らなかった大ヒット曲

執筆者の写真: R&B SOURCE
R&B SOURCE
10月9日
読了時間: 3分
Blackstreetを代表するスロウ・ジャム「Don't Leave Me」

主要チャートに残らなかった「Don't Leave Me」


BlackstreetのオフィシャルYouTubeチャンネルを見ると、「Before I Let You Go」「Joy」などを大きく上回り、彼ら最大のヒット曲「No Diggity」に次ぐ再生回数を誇る「Don't Leave Me」


Blackstreet - Don't Leave Me

'90年代R&Bを代表するこのスロウ・ジャムには、少し特異なチャート・ヒストリーが存在。


'96年、Blackstreetはセカンド・アルバム『Another Level』をリリース。


アルバムからは「No Diggity」が全米シングル・チャートで1位を獲得し、彼らは名実ともにトップR&Bグループへと躍り出ることに。


そして、その後に続いたのが、ヒップホップ・トラックの「No Diggity」とは対照的な、甘く切ない「Don't Leave Me」


ところが、この曲は'97年2月にラジオ向けにリリースされ、R&B系のラジオで強力にオンエアされたものの、USではCDや12インチなどの市販シングルが発売されず。


そのため、当時の「Billboard」のルール上、全米シングル・チャートや全米R&Bシングル・チャートにはランクインできなかった「Don't Leave Me」


しかし、だからといってヒットしなかったわけではなく、むしろ実態はその逆。


「Don't Leave Me」は「Hot 100 Airplay」で最高12位、「Hot R&B Airplay」では1位を記録するなど、R&Bラジオでは、まさに大ヒット曲に。


さらに年間チャートでも「Hot R&B Airplay」で2位にランクイン。


つまり、「Don't Leave Me」は「売れなかったからチャートに入らなかった曲」ではなく、フィジカル・シングルを発売せず、ラジオ・プロモーションを中心に展開された楽曲。


その背景には、ラジオで曲を認知させながら、シングル単曲を売るのではなく、アルバム『Another Level』そのものを売り伸ばしていくという、当時の戦略的な音楽ビジネスのあり方があったと推測。


Blackstreet - Another Level

一方、USとは対照的に、UKではCD、12インチ、カセットのフィジカル・シングルが発売され、全英シングル・チャートでは最高6位を記録する大ヒット。


そして、そんな「Don't Leave Me」の魅力を語るうえで欠かせないのが、DeBargeへの敬意。


この曲ではDeBargeの「A Dream」をサンプリング。


DeBarge - A Dream

Teddy Rileyは、ニュー・ジャック・スウィングを生み出した革新性だけでなく、'80年代R&Bが持っていた美しいメロディやハーモニーにも深い愛情を持っていたことから、『Another Level』では、「No Diggity」のようにヒップホップを大胆に取り込んだサウンドを提示する一方で、「Don't Leave Me」のような甘く美しいスロウ・ジャムも収録。


だからこそ「Don't Leave Me」は、単なる「チャートに入らなかったヒット曲」ではなく、'90年代R&Bの最先端にいたBlackstreetが、DeBargeから受け継いだ美しさを、自分たちの時代のサウンドへと昇華した1曲。


さらに興味深いのが、「Don't Leave Me」はオリジナルだけでなく、リミックスにも'80年代R&Bへの敬意が込められている点。


オリジナルではDeBargeの「A Dream」を使用したのに対し、リミックスではTeddyが自身のグループ、Guyで手掛けた名曲「Goodbye Love」をサンプリング。


つまり、DeBargeとGuyという2つのアーティストの楽曲を通して、Teddyが愛してきた'80年代R&Bの美しさが、オリジナルとリミックス、それぞれに息づいていると言えそう。


Blackstreet - Don't Leave Me (Goodbye Remix)





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