Shanice「I Love Your Smile」の制作秘話|「ある人達」を元気づける為に書かれた'90年代R&Bの名曲


「ある人達」を元気付ける為に書かれた「I Love Your Smile」
「教室に座って、窓の外をぼんやり眺めている。
先生の話なんてまったく頭に入らない。
教科書にも興味はない。
ちょっかいを出してくる男の子たちのことさえ気にならない。
だって、あなたの笑顔のことばかり考えているから」
そんな、恋するティーンエイジャーの等身大の気持ちを描いたShaniceの「I Love Your Smile」
Shanice - I Love Your Smile
一見すると爽やかなラブ・ソングながら、この曲にはもうひとつの物語が存在。
この曲の制作当時、世界は湾岸戦争の真っただ中。
当時18歳だったShaniceは、アルバム『Inner Child』のレコーディング中に、暗いニュースばかりが続く世の中を見て、「人々を幸せな気持ちにする曲を書こう」とプロデューサーのNarada Michael Waldenに提案。
その思いから生まれたのが「I Love Your Smile」だったという。
当時の心境を、Shaniceは後に次のように回想。
「『Inner Child』を制作していた頃、湾岸戦争が起こっていて、みんな落ち込んでいたの。だから『人々を幸せにする曲を書きませんか?』と提案したの。それが'I Love Your Smile'よ」
一方、Shaniceはこの曲を『Inner Child』からのファースト・シングルにしたくなかったとのこと。
彼女は、「UrbanBridgez」のインタビューで次のようにコメント。
「実は、私はあの曲を最初のシングルにしたくなかったの。[Motown Records]の元CEO、Jheryl Busbyに無理やり決められたのよ。私も共作に参加した曲ではあったんだけど、とにかく明るくてハッピーな曲だったから、『こんな曲を出したら、私ってダサいと思われるんじゃないか』って心配していたの。それで泣きながら、『お願い。この曲を最初のシングルにするのはやめて』って頼んだのよ。でも彼は、『これが最初のシングルだ。変更するつもりはない!』って言い切ったの。だけど、そのシングルのおかげで、私は今でも世界中を旅して、いろいろな国でツアーができているのよ。本当にすごいことだわ。だって'I Love Your Smile'があそこまで大ヒットするなんて、まったく予想していなかったから」
'91年10月にシングルとしてリリースされた「I Love Your Smile」は、全米シングル・チャート最高2位を記録し、また'92年の年間シングル・チャートでは11位にランクインし、Shanice最大のヒットに。
「I Love Your Smile」のプロデュースを担当したNaradaは、Whitney Houston、Mariah Carey、Aretha Franklin、Diana Rossらを手がけた、'80〜'90年代を代表する名プロデューサー。
彼は、「Ebony」のインタビューでShaniceについて次のようにコメント。
「Shaniceは、私がこれまで一緒に仕事をした中で最も才能のある歌手の一人だ」

ちなみに、曲のラストで聴こえる印象的な笑い声は、Janet Jacksonと当時の夫Rene Elizondo Jr.によるもの。




































