Teddy Rileyが語る、BlackstreetとGuyの違い。「Blackstreetには、それぞれの声域があった。Guyでは限界があった」


Teddy Rileyが語る、BlackstreetとGuyの違い
'80年代末から'90年代初頭にかけて、ニュー・ジャック・スウィングを牽引したGuy。
その中心にいたのが、プロデューサー、ソングライター、マルチ・インストゥルメンタリストとしてグループを率いたTeddy Riley。
'87年、TeddyはAaron Hall、Timmy GatlingとGuyを結成。
Teddyが生み出すヒップホップ由来のスウィング・ビートに、Aaronのゴスペルをルーツとする力強いボーカルを組み合わせることで、それまでにないR&Bサウンドを構築。
'88年のデビュー・アルバム『Guy』は、「Groove Me」「I Like」などのヒットを生み、ニュー・ジャック・スウィングを象徴する作品として高く評価されることに(アルバム・リリースを前に、Timmyに代わってAaronの弟Damion Hallが加入)。
Guy - Groove Me
そして'90年リリースのセカンド・アルバム『The Future』では、「Let's Chill」「Wanna Get Wit U」などのヒットを記録し、さらにその存在感を高めたGuy。
しかし、成功の一方でグループ内には問題も生じ、彼らは'92年に解散。
Teddyはその後、Michael Jacksonをはじめとするアーティストのプロデュースに携わりながら、再び自身のボーカル・グループを立ち上げることになり、それが、Blackstreet。
当時、Teddyのデモ・シンガーの1人だったChauncey Hannibalが、Teddyに2人でボーカル・グループを結成しようと最初に提案。
そこにJoseph StonestreetとLevi Littleが加わり、初期のBlackstreetが形成。
このときの状況について、Teddyは「SoulCulture」のインタビューで次のようにコメント。
「Chaunceyがそのアイデアを思いついたんだ。でも、俺はグループをやろうとは思ってなかった。ちょうどその頃、Guyが解散していて、俺はGuyをもう一度復活させられるんじゃないかと、少し期待していたんだ。 でも、AaronとDamianがインタビューで『Hall兄弟が戻ってくるぞ!俺たちは新しいアルバムを出すんだ』って話しているのを聞いた。それを聞いて、俺は『よし、俺もこのグループをやる。そして絶対に大ヒットさせてやる』って決めたんだ」
ちなみにこの時、TeddyはAaronとDamianにBlackstreetのことは話さなかったという。
「彼らとは何も話してないよ。でも、あれがGuyへの強烈な一撃になることは分かっていた。俺はそれをやりたかったんだ。俺はそういう人間なんだ。何かをやるときは、相手に強烈な一撃を食らわせたいんだよ」
こうして誕生したBlackstreetについて、TeddyはGuyとは異なる可能性を感じていたとのこと。
その大きな理由のひとつが、メンバーのボーカル。
「Blackstreetには、それぞれの声域があった。それがすごく良かったんだ。Guyでは限界があった。俺は本当の意味でシンガーじゃない。俺はエンターテイナーだからね。Aaronの声は一方向だけで、別の歌い方ができなかったんだ。ファルセットもできなかった。Chaunceyは、Babyfaceみたいな滑らかさを出せたんだけど、Aaronにはできなかった。あれがChaunceyのスタイルなんだ。それにDave Hollisterの声も、本当に独特だった。俺がDaveに出会ったのは、Michael Jacksonと仕事をしていた頃に、彼が自分のデモを持ち込んできたときだった。俺は彼にずっと『絶対に君と契約する。俺が何かを始めたら、最初に電話するのは君だ』と言っていた。だからBlackstreetを始めたとき、Josephがいろいろ問題を抱えていたためにグループから外して、その後にDaveを迎え入れたんだ」
Blackstreet - Before I Let You Go
Teddyにとって、これは単なるメンバーの違いではなく、異なる声を組み合わせることで、Guyではできなかった、より幅広く、滑らかなボーカル表現が可能に。
実際、TeddyはGuyとBlackstreetのサウンドの違いについて、「Underground Soul」のインタビューで次のように発言。
「Guyはどちらかというと、ハイパーなニュー・ジャック・スウィングなんだ。それに対してBlackstreetは、もっとスムースで落ち着いたトーンのニュー・ジャック・スウィングだね」
Teddyがこう語るように、BlackstreetはGuyで培ったニュー・ジャック・スウィングを捨て去ったわけではなく、むしろ、そのスタイルを受け継ぎながら、より多彩なボーカルとハーモニーを取り入れることで、別の方向へと進化させたグループだったと言えそう。




































