JODECI｜"Forever My Lady"は、アル・B. シュア!が元妻キム・ポーターに捧げた楽曲だった。

R&B SOURCE
7月25日
読了時間: 4分

更新日：8月5日

Jodeciの"Forever My Lady"は、Al B.Sure!が元妻Kim Porterに捧げた楽曲だった。

バッド・ボーイ達が歌った純愛ソング"Forever My Lady"

スマートで端正な装いを纏い、「正統派R&Bグループ」として登場したBoyz II Menがデビューを飾ったのは、'91年4月のこと。

そのわずか1ヶ月後の'91年5月、今度はBoyz II Menとは対照的に、荒々しいストリート感を全面に押し出したJodeciがシーンに登場。

「バッドボーイ風の男たちが歌うR&B」という、当時としては前例のないスタイルで一躍注目を集めた彼ら。

しかし、デビュー・アルバムのタイトル曲でもある"Forever My Lady"は、そんなイメージとは対照的に、愛する女性とこれから生まれてくる命への深い愛情を綴った、驚くほど誠実で繊細な純愛バラード。

Jodeci｜Forever My Lady

Apple Music｜https://apple.co/34wecZh

「君の中に僕の子供が宿っているんだね。

僕にとってこれ以上嬉しいことはないさ。

生きていく上で、家庭を築くこと以上に貴重なものはないよ。

それでもまだ心の中にモヤモヤがあるなら、僕を信じてほしい。

君を失望させることはしないから。

君は永遠に僕の女性さ(Forever My Lady)、まるで夢のようだよ」

この曲をプロデュースしたのは、JodeciのメンバーDeVante SwingとAl B. Sure!の2人。

Al B. Sure!といえば、ニュー・ジャック・スウィングの発展に貢献し、'88年にR&B史に残る名曲"Nite and Day"をリリースしたシンガー/ソングライターとしてお馴染みで、実はこの"Forever My Lady"は、Al B. Sure!が当時交際していたKim Porterとの関係から生まれた楽曲だったとのこと。

Kim Porterに捧げた"Forever My Lady"、そして生まれた息子Quincy

モデル/女優として活躍し、［Uptown Records］で働いていたこともあるKim Porter。

Al B. Sure!は、"Forever My Lady"の制作時期にKim Porterと交際しており、2人は表向きには結婚していなかったとされていたものの、後にAl B. Sure!自身が、短い期間ながらKim Porterと婚姻関係であったと告白(Kim Porterは2018年に死去)。

そしてTV Oneの番組「Unsung」にAl B. Sure!が出演した際、彼はKim Porterが自分の子を妊娠していると知った時に、"Forever My Lady"を書くインスピレーションを得たと発言しており、またKim Porterもこの曲に対して次のようにコメント。

「彼らがあの曲の制作に取りかかっていた時、歌詞がなかなか浮かばなかったみたいで。そんな時に、Alが私を見て言ったの。『君の中に僕の子が宿っているんだね(So you're having my baby)』って」

そして、Al B. Sure!がKim Porterに告げた「君の中に僕の子が宿っているんだね(So you're having my baby)」という一言は、そのまま"Forever My Lady"の冒頭リリックとして使われ、そして両者の間に生まれた子供が、シンガー/俳優としてマルチに活躍するQuincy。