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Jay-Zの"Empire State of Mind"は、当初Alicia Keysではなく、Mary J. Bligeが歌う予定だった。

  • 執筆者の写真: R&B SOURCE
    R&B SOURCE
  • 4月7日
  • 読了時間: 5分
Jay-ZとAlicia Keysがコラボレーションした名曲"Empire State of Mind"

"Empire State of Mind"を手がけたのは7669のメンバーAngela Hunte


ニューヨークを讃える楽曲が数多く存在する中でも、抜群の人気を誇るのがJay-Z(ジェイ・Z)とAlicia Keys(アリシア・キーズ)の共演で話題を呼んだ“Empire State of Mind”。


この曲のプロデュースとソングライティングを担当したのが、'93年に[Motown Records]からアルバム『East From A Bad Block』をリリースしたR&Bグループ、7669のメンバーAngela Hunte(アンジェラ・ハント)。


7669 - East From A Bad Block

7669は、結局アルバム1枚を残して解散。


当時の音楽業界に自分の居場所はないと感じていたと振り返るAngelaは、その後作曲の道へと進むことに。


Angelaは、彼女のメンターだったプロデューサーのSalaam Remiのもとで制作を学び始め、2001年には彼の仲介により[EMI]と契約。


その後ヨーロッパに渡り、Mis-Teeq、Beverly Knightらに楽曲提供を行い、帰国後の2007年にDanity Kaneのデビュー曲"Show Stopper"のソングライティングを担当。


この曲は全米シングル・チャート最高8位を記録し、Angelaの才能は広く認められることに。


Danity Kane - Show Stopper feat. Yung Joc

ソングライターとしての実績を着実に積んでいったAngelaは、2009年に"Empire State of Mind"のアイデアを思いついたという。


彼女は、ライティング・パートナーのJanet Sewell-Ulepicと海外滞在中にホームシックの気持ちを分かち合ったことがきっかけでこの曲を書いたといい、当時の様子を「Billboard」のインタビューで次のように回想。

「私はパートナーのJanetとロンドンにいて、故郷が恋しくてたまらなかった。当時彼女のお母さんが病気で、私もその夏体調を崩していて、気分が落ち込んでいたの。そして2人で話したのよ。『ニューヨークのことをいつも文句ばかり言っている。混雑した道路、人混み、電車のこと。でも今は、それが何であっても引き換えにしたいくらいだ』って。ホテルを出る前の夜、私たちの街についての曲を書こうと決めたわ」

これは2009年2月の出来事で、当初彼女たちが書いた曲は、単に故郷への思いを綴る内容だったとのこと。


そしてこの曲をJay-Zが気に入ってくれるかもしれないという期待を込めて、彼のレーベル[Roc Nation]に音源を送付。


ところがレーベルからは否定的な反応が返ってきたため、この曲はお蔵入りになると確信したという。

"Empire State of Mind"を手がけたAngela Hunte
Angela Hunte


「BiggieがOKしているならJayに送ろう」


それからしばらく時が経ち、2009年の夏にAngela HunteとJanet Sewell-Ulepicが出向いたバーベキュー・パーティーで、事態は一変。


このパーティーに居合わせた[EMI Records]のJon Platt(後に[Sony/ATV Music Publishing]のCEOを務める人物)が、"Empire State of Mind"のデモを耳にして惚れ込み、この曲はJay-Zにピッタリだと直感したという。

[EMI Records]のJon Platt
Jon Platt

しかし、すでに[Roc Nation]から一度却下されていたことから、AngelaとJanetは彼の意見には乗り気ではなかったとのこと。


ところが、Jonのためにその曲を流したとき、これまでどれだけ大音量で音楽をかけても、一度も動いたことがなかったというThe Notorious B.I.G.(ザ・ノトーリアス・B.I.G.)のフィギアが突然倒れ、それを吉兆と捉えたAngelaは、当時の様子を次のようにコメント。

「みんなで顔を見合わせて、『BiggieがOKしてるならJayに送ろう』っていう流れになったわ」

その翌日、JonがJay-Zに音源送ると、彼はその夜のうちにレコーディングを行うほど、この曲を気に入ったとのこと。


ちなみに、Jay-ZとAngelaは幼少期に同じ建物で育ち、“Empire State of Mind”の歌詞に登場する「560 State Street」は、実際に彼らが暮らしていた住所だという。


Jay-Zがこの曲を気に入ったことについて、Angelaは次のように回想。

「私はJayが住んでいた同じ建物で育ったし、ブルックリンでお互いのことを知っていたけど、一緒に仕事をしたことはなかった。まさか彼のためにこんなヒット曲を作ることになるなんて、夢にも思わなかったわ。彼が私たちの作品と制作を尊重してくれたことがとても嬉しかった。女性プロデューサー兼ライター2人とラッパーという組み合わせは、あまり見られるものではないから。彼がそこまでオープンマインドでいてくれたことに、感謝してもしきれないわ」
ヒップホップ界のレジェンドJay-Z
Jay-Z


当初のボーカル候補はMary J. Bligeだった


この曲はもともと歌として書かれていたため、オリジナルの歌詞にインスピレーションを受けたJay-Zがヴァースを書き直し、Angela Hunteが歌ったサビはそのまま残される形に。


しかし、AngelaとJanet Sewell-Ulepicが、「コーラスは別の誰かの方が適切ではないか?」と問われ、その際AngelaはAlicia Keysを提案。


Angelaは、Aliciaを指名した理由を次のようにコメント。

「AliciaはJayとレコードを作ったことがなかったし、私と同じ声のトーンを持っている。彼女はオリジナルにとても近いサウンドに仕上げてくれた。彼女はこの曲を完璧に歌いこなして、見事に完成させてくれたの。最高の選択だったわ」
"Empire State of Mind"でボーカルを担当したAlicia Keys
Alicia Keys

Jay-Zはこの曲のピアノループを聴いた瞬間、すぐAliciaのことが頭に浮かび、彼女にボーカルで参加してほしいと思ったという。


一方、この曲のボーカルには当初、Mary J. Blige(メアリー・J. ブライジ)の起用も検討されており、彼女にコーラス参加を依頼する「あと一歩のところ」まで話が進んでいたとのこと。


そしてAliciaは、Jay-Zから依頼を受けた時の様子を、「MTV」のインタビューで次のようにコメント。

「Jayから最初に電話がかかってきた時、『ニューヨークのアンセムになるレコードがあると思う』って言われたの。彼は『ピアノの音、スタイルの感じ、全体のフロー、そしてニューヨークのアンセムは、あなた抜きには成立しない』って言ってくれた。もちろん、声をかけてくれたことと、故郷を代表できるようなこの機会を与えてくれたことに、彼にはとても感謝している。本当に信じられなかった。それでスタジオに行って…最初から夢中になってしまったわ」

Jay-Z - Empire State of Mind feat. Alicia Keys




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