2011年に発表されたAriana Grandeのデビュー曲"Put Your Hearts Up"
2013年に発表されたMac Millerとの共演曲"The Way"が、Ariana Grandeのデビュー・シングルのような印象が強いですが、この2年前の2011年に発表された"Put Your Hearts Up"がAriana Grandeの正式なデビュー・シングル。
"Put Your Hearts Up"でソロ・デビューする前、子供向けの番組を専門に放送している米ケーブルTVチャンネル「Nickelodeon」にて放送された青春ハイスクール・ミュージック・ドラマ「Victorious」で、Cat Valentine役を演じて人気を集めていたAriana Grande。
今でこそ「ボーカリスト」として世界のトップ・アーティストの地位を確立したAriana Grandeですが、ソロ・デビュー前は米ニューヨークのブロードウェイ・ミュージカル「13」に出演するなど、歌唱力だけじゃなく演技の表現力も一流で、そんな当時のAriana Grandeのキュートでポップなイメージをそのまま形にした"Put Your Hearts Up"。
ロック・バンド4 Non Blondesの"What's Up"をサンプリングしたバブルガム・ポップで、公開されたMVもブロードウェイ仕込みのAriana Grandeらしいミュージカル風の演出。
しかし、Ariana Grandeは「Rolling Stone」のインタビューでこの"Put Your Hearts Up"を次のように振り返っています。
「私の人生で最悪の瞬間だった」
Put Your Hearts Up
Ariana Grande
iTunes: https://apple.co/3mFNLe7
「私の人生で最悪の瞬間だった」
"Put Your Hearts Up"を「人生で最悪の瞬間だった」と振り返ったAriana Grandeですが、この曲をAriana Grande自身が嫌っていた理由は、大きく分けて次の2つのようです。
・子供向けの曲で、本物ではなく偽物と感じた。
・演技自体は楽しいけど、音楽が他の何よりも重要。
また「Rolling Stone」のインタビューに「MV撮影の為に、私に質の悪い日焼けスプレーをかけ、プリンセス・ドレスを着せ、ストリートで戯れさせた。地獄に向かって直進している感じだった。私はまだこの悪夢を抱いているわ、そしてこのMVを私のVEVOページから隠すように頼んだ」と語っており、現在はAriana GrandeのYouTubeページからは閲覧が出来なくなっている"Put Your Hearts Up"。
結果的にこの"Put Your Hearts Up"はAriana Grandeのデビュー・アルバム『Yours Truly』に収録されることはなく、Ariana Grande自身が強い影響を受けたというMariah Carey, Whitney Houstonといった'90年代のサウンドを盛り込んだ、"Put Your Hearts Up"とは全く異なった方向性に切り替えて大ヒットした『Yours Truly』
どういう道筋を歩もうが、どこかのタイミングで世界のトップ・シンガーになることは間違いなかったであろうAriana Grandeですが、どれだけ周囲からもてはやされようが、自分が本当にやりたいことを押し殺し、周囲の意見に流されてしまうことほど不幸なことはない。
「自分が人生で本当に望むことを常に明確にしなければいけない」という、自分らしい人生を生きていく上で大切な教訓を再確認させられた、Ariana Grandeの力強いエピソードだと感じました。
The Way feat. Mac Miller
Ariana Grande
iTunes: https://apple.co/3yq4m7Z
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