Mint Conditionの最高傑作「Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes)」がデビュー曲にならなかった理由。「なぜJodeciのような音楽をやらないんだ?」
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大手レーベルから酷評された「Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes)」
男性からの好意に気付きながらも、その気持ちを弄ぶかのように気付かぬフリをする女性に対する、素直な男心を歌ったラブ・ソング「Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes)」
「僕が君を見ていることは知っているよね。
そんな君は、自分の感情を隠しながら僕を気にしている。
君は僕にいつも時間が無いって言うけど、僕は君が1人でいるところを見かけるよ。
本心を拒否することをやめないか。
君がどうしたいのか教えてほしいんだ。
僕の心を傷つけないでほしい」
Mint Condition - Breaking My Heart (Pretty Brown Eyes)
この曲を歌うMint Condition(ミント・コンディション)は、リード・ボーカル兼リーダーのStokley(ストークリー)を中心に結成されたR&Bバンド。

Stokleyが「Rolling Stone」のインタビューで語ったところによると、彼らはデビュー前に4曲入りのデモ・テープを制作し、アルバム契約を勝ち取るために大手レーベルへ売り込んでおり、その中には、のちの名曲「Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes)」もすでに含まれていたという。
しかし、行く先々でレコード会社の幹部たちからは「この曲にはシングルになる要素が聴こえない」と酷評され、ことごとく契約を断られていたとのこと。
デモ・テープによる売り込みが全滅する中、彼らは地元ミネアポリスでライブ活動を続けており、そこに偶然居合わせたのが、Janet Jacksonを成功に導いた同郷のプロデューサー・デュオJam & Lewis(Jimmy Jam & Terry Lewis)。

Jam & Lewisの2人は、デモテープという「録音された音」からではなく、彼らがステージで見せた「圧倒的なパフォーマンス」に衝撃を受け、その結果、Jam & Lewisが立ち上げたばかりの新レーベル[Perspective Records]と契約を結ぶことに。
Mint Conditionについて、Jimmy Jamは「BET」のインタビューで次のようにコメント。
「当時、本格的なバンドはほとんど存在していませんでした。でも、Mint Conditionは本当に素晴らしいバンドでした」

「Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes)」がデビュー曲にならなかった理由
Jam & Lewisのレーベル[Perspective Records]と契約を果たしたMint Conditionは、'91年にデビュー・アルバム『Meant To Be Mint』をリリース。
Mint Condition - Meant To Be Mint
しかしその直後に次なる試練が訪れ、それがゼネラル・マネージャーによる懐疑的な評価。
Stokleyが語った内容によると、「Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes)」は「未来のヒット曲には思えない」と反対され、シングル化を拒否されたという。
Mint Conditionがデビューを控えていた'90年代初頭は、ドラムマシンやサンプリングを使ったニュー・ジャック・スウィングやヒップホップ・ソウルが主流になり、R&Bにおける「生バンド」が絶滅しかけていた時代。
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そして、当時はJodeci(ジョデシィ)のような新しいスタイルのグループが台頭しており、「なぜお前たちはJodeciのような音楽をやらないんだ?」と詰め寄られたとのこと。
Jam & Lewis自身は彼らの才能を認めていたものの、実務やプロモーションを仕切るゼネラル・マネージャーや宣伝幹部たちは、この曲のシングル化に猛反対し、流行のサウンドに寄せるようプレッシャーをかけ続けたという。
この衝突の結果、Mint Conditionのデビュー・シングルは、幹部たちの意向に沿う形で、アップテンポで当時の流行に近かった「Are You Free」が選ばれることに。
しかしこの曲は、全米R&Bシングル・チャート最高55位、そして全米シングル・チャートではトップ100入りを逃し、商業的な成功には至らず。
Mint Condition - Are You Free
一方で、この結果を好機と捉えたMint Conditionのメンバーは、自分たちの直感を信じ、次こそは「Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes)」をシングルにすべきだと幹部たちを説得。
そして、ビジネス的な失敗を恐れてなおも渋るレーベル幹部に対し、レーベルの音楽面を統括していたJam & Lewisがメンバーの熱意を支持。
その結果、「Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes)」のリリースは許可されたものの、デビュー曲が不発に終わった新人バンドのバラードに対し、レーベル幹部たちは依然として大規模なプロモーション予算を投じることには消極的だったという。
そこでプロモーターや現場スタッフは、全米各地のR&Bラジオ局のDJたちにテスト盤を送り、まずはローカルで流してもらう作戦を決行。
当時のラジオ局には、リスナーが直接「今の曲をもう一度聴きたい」「曲名を教えてほしい」と電話をかける「リクエスト・ライン」と呼ばれるホットラインが存在。
そして各地の感度の高いDJたちがこの曲をオンエアすると、ラジオ局の電話回線がパンクするほどの勢いで、「今流れたあのバラードは誰の曲?」という問い合わせやリクエストが殺到したという。
特に、このエモーショナルなメロディに心を奪われた女性リスナーたちからの反響は凄まじかったとのこと。
このラジオ局での異常なリクエスト数がレーベル本社にフィードバックされたことで、それまで冷ややかだったレーベル幹部たちも「これは本物のヒットになる」と認めざるを得なくなり、そこからMusic Videoの制作や全国規模のプロモーション予算が投じられることに。
その結果、「Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes)」は全米シングル・チャート最高6位という大ヒット記録。
また、'92年のビルボード年間シングル・チャートでも48位にランクインし、Mint Conditionの出世作にして最高傑作となる、R&B史に残る名バラードが誕生。
Billboard Year-End Hot 100 singles of 1992
1. End of the Road - Boyz II Men
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41. The Best Things in Life Are Free - Luther Vandross and Janet Jackson
42. Make It Happen - Mariah Carey
43. The One - Elton John
44. Set Adrift on Memory Bliss - P.M. Dawn
45. Stay - Shakespears Sister
46. 2 Legit 2 Quit - Hammer
47. Please Don't Go - KWS
48. Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes) - Mint Condition
49. Wishing on a Star - The Cover Girls
50. She's Playing Hard to Get - Hi-Five
Mint Condition - Breaking My Heart (Pretty Brown Eyes) (Live)
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