通貨は「お金」ではなく「時間」
もし、死ぬまで毎日「86,400円」を無償で貰えるとしたら、そのお金を何に使いますか?
年収換算すると約3,100万円。
「そんな夢のような世界に行ってみたい」と願いたくなりますが、果たしてその世界は現実でしょうか?それとも映画の中だけの架空の世界でしょうか?
2012年に公開された、Justin Timberlake主演映画「TIME/タイム (原題: In Time)」
この映画の中では、通貨が「お金」ではなく「時間」なんです。
TIME/タイム
予告編
本当の財産は「お金ではなく時間」
映画の簡単なあらすじは、全ての人の成長は25歳でストップし、老いることなく死ぬまで25歳の容姿のまま過ごすことになり、そしてこの世界では「通貨が時間」なので、例えば「コーヒー1杯3分」のように、自分の財産、つまり時間を支払って生活をやりくりするというストーリー。
現実世界に置き換えてみると、お金持ち(時間持ち)は永遠に生きることができ、逆に貧しい人はその日暮らしを強いられるという、過酷な世界。
現実世界と「TIME/タイム」の世界、まるで生き方が異なる2つの世界ですが、共通することが2つあります。
まず1つ目は、それはどちらの世界の住人も最も恐れていることは「死」だということ。
残念ながら、私たちが住む現実世界は「TIME/タイム」の世界のように、「ビジネスで成功して大金持ちになれば永遠に生きられる」という世界ではないものの、どこか「TIME/タイム」の世界を生きているかのような「勘違い」を、現実世界で繰り返している節はないでしょうか。
誰もが羨むような生活を送って、誰もが羨むような物を手に入れても、それらの物質は自分の寿命を延ばしてくれることは決してなく、現実世界で生涯かけて大切に集めてきたコレクション、そして最愛の家族や友人達も、死ぬときに全て失うことは紛れもない事実。
そしてもう1つ共通していることは「時間こそが本当の財産」だということ。
冒頭で記した「86,400円」というお金は、1日24時間を秒換算した金額。
私たちは、誰1人として欠けることなく毎日「86,400秒=86,400円」をもらい続けており、もし現金で「86,400円」を毎日無償でもらえるとしてら、それを受け取らない、または捨てる人は皆無でしょうが、毎日無償でもらい続けている「86,400秒」を、現金以上の価値あるモノとしてしっかりと受け取れているでしょうか。
有難いことに、今日も1秒も不足することなく「86,400秒」を誰もがもらうことが出来ています。
「時は金なり」という昔からの格言があるように、この2度と取り戻せない1秒1秒を無駄にせず、この瞬間瞬間を全力で生きていくことこそ、人生を豊かに生き抜く大切な心構えなのだと、「TIME/タイム」を映画を見て改めて感じさせられました。
映画に出演するR&Bアーティスト達