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執筆者の写真R&B SOURCE編集部

Ashanti|デビュー曲"Foolish"は、当初ジェイ・Zがラップする予定だった。


ashanti foolish jay-z

Jay-Zがラップする予定だった"Foolish"


酷いことばかりされて、これ以上一緒にいるのはもう無理って思うくらい最低な彼氏。


一緒にいると辛いけど、離れてしまうともっと辛いから、やっぱりこの人の元に戻ってきてしまうという様を、「馬鹿げている」と歌ったAshantiの"Foolish"。


Ashantiのデビュー・シングルながら、いきなり全米シングル・チャートと全米R&Bシングル・チャートの2つを制し、しかも両チャートで10週連続1位をキープ。


更に2002年ビルボード年間シングル・チャートでは2位にランクインし、加えて"Foolish"を収録したデビュー・アルバムが、第45回グラミー賞「Best Contemporary R&B Album」を受賞するなど、完璧とも言えるデビューを飾ったAshanti不動の人気No.1ソング。


Foolish

Ashanti

この曲の元ネタは、The Notorious B.I.G.が'95年に発表したシングル"One More Chance / Stay With Me (Remix)"でも使用された、DeBargeの名曲"Stay With Me"。


Stay With Me

DeBarge

"Foolish"のソングライター・クレジットには、The Notorious B.I.G.らの名前は載っていないものの、実質"Foolish"はThe Notorious B.I.G.へオマージュを捧げた楽曲として周知されており、当初Ashantiはこの曲でデビューすることを反対していたと、Fred Bronsonの著書「The Billboard Book of Number One Hits」の中で、Ashantiは"Foolish"のアイデアに対して次のように回想。

「Irv, 冗談はやめてよ。これはBiggie Smallsよ。新人のアーティストとして、私は彼のクラシックの1つを使ってデビューしたくないわ。だって凄いプレッシャーよ」

"Foolish"の構想は、Ashantiが当時所属していた[Murder Inc. Records]の創始者Irv Gottiによるアイデアで、彼はAshantiの不安を受け止めつつも、このビートで曲を書くようにとAshantiへ指示し、歌詞のコンセプトとして「ダメ男から離れられない女心」という案も与えることに。


Ashantiが「Vlad TV」のインタビューに語った内容によると、"Foolish"はある日の夜に[Murder Inc. Records]のスタジオ「Crackhouse」にいた時に出来た曲だったとのこと。


"Foolish"のプロデューサーである7 Aureliusが、スタジオにDeBarge"Stay With Me"のビートを持ってきて、彼らがスタジオから外出して戻ってくる間にAshantiは"Foolish"を書き上げ、完成した"Foolish"を聴いた彼らは彼女がこの曲を書いたぜ!と走り回って喜んでいたようです。


そしてこの"Foolish"が完成する前、この曲にはブリッジが無く、ブリッジの箇所にJay-Zのラップ・バースを入れる予定だったとのこと(MVの02:54〜の"See, when I get the strength to leave"と歌う箇所)。

この話にJay-Zはかなり乗り気だったようで、しかしIrv Gottiが大物ラッパーを迎えたお決まりのR&Bはやりたくないと気変わりし、最終的にブリッジの部分はAshanti自身が書く形でコンプリート。


Jay-Zとの共演は実現しなかったものの、"Foolish"のリミックス・バージョンである"Unfoolish"には、亡きThe Notorious B.I.G.のバースが追加されており、これはAshantiとIrv Gottiらが、Puff Daddyのスタジオに直談判しに行った結果実現したとのこと。


Puff Daddyと[Bad Boy Records]の社長Harve Pierreは"Foolish"の音源を気に入り、"Unfoolish"用にThe Notorious B.I.G.のバースを渡してくれたとのことで(当時のマスター音源はテープだったそう)、テープを受け取ったIrv Gottiは、何かを盗んだかのように飛び出していったようです。


ちなみに、The Notorious B.I.G.の"One More Chance / Stay With Me (Remix)"は、全米シングル・チャートで最高2位という結果だったことから、"Foolish"は原曲超えの大ヒット・シングルとなりました。


Foolish

全米シングル・チャート

1位


2002年ビルボード年間シングル・チャート

2位


One More Chance

全米シングル・チャート

最高2位


'95年ビルボード年間シングル・チャート

23位


Unfoolish

Ashanti



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