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  • 執筆者の写真R&B SOURCE編集部

911▶︎▶︎「緊急事態の時にどこに電話する?」R&Bの救済が彼らの任務。アルバム『The Pressure』がお蔵入りしたのはテディ・ライリーの嫉妬が原因?


Teddy Rileyも関与していた'90年代のR&Bグループ911

Guy, Blackstreetを率いたTeddy Rileyと、[Interscope Records]の創設にも携わり、Kendrick Lamarの叔父としても知られるMichael Concepcionのサポートを受けて結成された911は、Guyと共にニュー・ジャック・スウィングの人気を支えたBasic BlackのメンバーWalter "Mucho" Scott, Daryl "Dezo" Adams, そしてソロ・アーティストのMarkus Vanceの3人構成のR&Bグループ。

'60年代後期に米ロサンゼルスで誕生したストリート・ギャング「Crips」の創業メンバーという顔も持つMichael Concepcionは、'90年代当時にTeddy Rileyのマネージメントも担当し、またBlackstreetのデビュー・アルバムのエグゼクティブ・プロデューサーとして参加するなど、Teddy Rileyが最も信頼を寄せていた人物で、Michael Concepcionが911のマネージメントを担当し、Teddy Rileyがサウンド面で911のサウンドを担当することに。


911結成当初は、Walter "Mucho" ScottとDemetrius Shippの2人が911のメンバーに選ばれ、デュオとして活動がスタートする予定だったとのこと。


ちなみに、このDemetrius Shippは2Pac"Toss It Up"を手がけたことでも知られるプロデューサーで、また彼の実息Demetrius Shipp Jr.は、2017年に公開された2Pacの伝記映画「All Eyez On Me」で主演を務めるなど、何かと2Pacと縁が深い人物。


All Eyez On Me

予告編

しかし、Teddy RileyとDemetrius Shippの2人は度々意見が食い違っていたそうで、Demetrius Shippは911始動前にユニットを去り、彼の穴を埋めるべくWalter "Mucho" Scottが共にBasic Blackのメンバーとして活動していたDaryl "Dezo" Adamsを誘い、またWalter "Mucho" Scottが当時男性R&BシンガーRAabの制作を手伝っていたことから、RAabを迎えた3人で911は始動。


RAab

You're the One

Walter "Mucho" Scott, Daryl "Dezo" Adams, RAabの3人という形になった911は、Teddy Rileyと共にBlackstreetを立ち上げたChauncey Hannibalをプロデューサーに迎え、シングル"Cutie"で'94年にデビューしました、が。


Cutie

911

「R&Bが瀕死の状態だと思っていた」

MVも作られたシングル"Cutie"でしたが、結局このシングルを発表後にRAabは911を去り、代わりにRAabの紹介でMarkus Vanceが911に加わり、新たな3人体制として再始動した911。


ちなみにこの911というグループ名、この名前の由来は"Cutie"のMVで登場する緊急車両にそのメッセージが隠されており、Walter "Mucho" Scottは911というグループ名に込めた意味を次のように語っています。


当時、R&Bシーンは衰退していると感じたからこのネーミングにした。


緊急事態の時にどこに電話する?


俺達はR&Bが瀕死の状態だと思っていた

Walter "Mucho" Scottいわく、当時のシーンはヒップホップ人気がR&Bを圧倒していたと感じていたのがその背景だとのこと。


しかし、'94年当時はTeddy RileyがBlackstreetに着手していた時期だった為に、Teddy Rileyからのサポートも薄れていき、結果的に"Cutie"のリリース後に911の勢いはいきなり失速。


この後の'97年に、サウンドトラック「Nothing to Lose」に収録されたTeddy Rileyプロデュースの"In a Magazine feat. Queen Pen"が発表されるものの、この作品を最後に911は解散。


In a Magazine feat. Queen Pen

911

'97年頃は、Teddy RileyがGuyを再始動させよう考えていた時期で、真相は定かではありませんが、Teddy Rileyは911がGuyのライバルになるかもしれないという発言を周囲に漏らしていたようで、もしかしたらTeddy RileyとしてはGuyやBlackstreetと911の共存を考えていなかったのかもしれません。


事実、Walter "Mucho" Scottが作り続けていたという911の音源を聴いたTeddy Rileyは、クオリティの高さに驚いていたとのこと。


結局はTeddy Rileyから満足なサポートを得ることなく終わってしまった911でしたが、実は911唯一のアルバム『The Pressure』が存在し、このアルバムはこれまで様々な形式の海賊盤が流通しており、コアなR&Bファン達の間では割と知られた存在でした。


しかし、Walter "Mucho" Scottは911のアルバムは今まで一度もリリースされていないと、中古市場に出回っている出所不明のCDの存在を否定しつつ、これが正真正銘の公式リリースだと、日本盤限定でアルバム『The Pressure』の公式リリースを発表。


Teddy Rileyを唸らせつつも、'90年代当時にスポットライトを浴びることなく消えた幻のアルバムの全貌が、遂に明らかとなりました。


The Pressure

911


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