The Product G&Bの「Cluck Cluck」が、「Maria Maria」に続く大ヒット・シングルになれなかった理由。
- R&B SOURCE

- 7月1日
- 読了時間: 3分
更新日:7月3日

「Maria Maria」のような大ヒット曲にならなかった「Cluck Cluck」
'99年、Santanaの大ヒットアルバム『Supernatural』に収録され、全米シングル・チャートで10週連続1位という歴史的快挙を成し遂げた名曲「Maria Maria」
この曲にボーカルとして抜擢され、ソウルフルな歌声で世界中にその名を知らしめたのが、当時ほぼ無名だったR&BデュオThe Product G&B(ザ・プロダクトG&B)。
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この世紀のメガヒットを追い風に、彼らは2001年に単独シングル「Cluck Cluck」を発表。
「Maria Maria」を手がけたWyclef Jean(ワイクリフ・ジョン)を迎え、Eddie Murphy主演の大ヒット映画『Dr. Dolittle 2』の主要曲という、この上ないプラットフォームを得たこの曲は、コミカルでキャッチーなメロディが話題を呼び、日本でもクラブ・ヒットを記録。
しかし、「Maria Maria」に続くヒットには至らず、全米シングル・チャートではトップ100入りを逃す結果に。
なぜ、これほど恵まれた条件が揃っていながら、「Cluck Cluck」は「次の1曲」になれなかったのか。
The Product G&B - Cluck Cluck
映画のカラーが強すぎた「Cluck Cluck」
曲名の「Cluck Cluck」とは、英語でニワトリの鳴き声を意味し、この曲は動物と会話ができる主人公を描いたEddie Murphy主演映画『Dr. Dolittle 2』のために書き下ろされたことから、キャッチーかつユーモラスな世界観を打ち出した1曲。
当時のヒットメイカーであるWyclef Jeanが構築したトラックは、音楽的クオリティは極めて高かったのは紛れも無い事実。
しかし、「Maria Maria」で大人のエモーショナルな哀愁を表現した彼らに対し、多くのファンはストリートの熱量を宿した王道のR&Bを求めていたかも知れず、結果的に提示されたのは「ニワトリ・ソング」という強烈な変化球。
このコミカルな遊び心は、クラブ・カルチャーやコアな音楽ファンには「おもしろい」「最高に踊れる」と受け入れられた一方で、映画との過剰なまでの連動性が、「映画用の企画ソング」という印象を強く植え付けてしまった可能性も。
つまり、R&Bアーティストとしての彼らの実力を、世間に正しく評価してもらうためのシングルとしては、映画のカラーが強すぎたと言えそう。

また、2001年当時はR&Bシーン全体の競争が激化し、The Product G&Bと同じ[J Records]からはAlicia Keysの「Fallin'」が爆発的なヒットを記録。
その他にも、Usherの「U Remind Me」や、Mary J. Bligeの「Family Affair」など、R&B史に残るモンスター級の王道キラー・チューンがチャートを埋め尽くしていた時代。
その中で、映画タイアップのキャラクター・ソング的な側面が強かった「Cluck Cluck」は、そのインパクトこそ強かったものの、幅広い層に長く支持される普遍性には欠けていたとも言えそう。



































