TEDDY RILEY|ガイを脱退した理由を「ニュー・エディションとの確執が原因だった」と語る。
- R&B SOURCE

- 8月7日
- 読了時間: 4分
更新日:8月12日

「俺の友人が、New Editionのやつに撃たれたんだ」
Teddy Rileyが「TV One」の番組「Uncensored」のエピソードで語った内容によると、彼がR&BグループGuyを脱退したのは、「ある銃撃事件」がきっかけだったとのこと。
'80年代後半、ニュー・ジャック・スウィングの大ブームを巻き起こしたGuyは、"Groove Me"、"Teddy's Jam"、"I Like"といったヒット曲でチャートを席巻。
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Guy|Guy
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そして同じ時期に"Can You Stand the Rain"、"If It Isn’t Love"などの楽曲で大成功を収めていたのが、Johnny Gill, Ralph Tresvantらが所属していたオールスター・ユニットのNew Edition。
New Edition|Heart Break
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両グループは'89年に合同ツアーを行っており、そのツアー中のある公演で、New Editionは遅れて会場に到着したことにより、Guyが先にステージに上がることに。
しかしGuyは、予定されていた持ち時間を超えてパフォーマンスを続行してしまい、それに不満を感じたNew Editionのクルーが、Guyの演奏中にステージ上に機材を搬入。
そしてNew Editionのメンバーがステージに上がろうとした際、Guyのメンバーの1人が彼らの機材を蹴ったとされ、両グループの関係に亀裂が入ることに。
Teddy Rileyは、Guyが"Piece Of My Love"を演奏している最中に、New Editionがステージに上がってきて、殴り合いに発展したと証言。
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この出来事をきっかけに、それぞれの関係者(スタッフ、セキュリティ、マネージャーなど)の関係も悪化していき、その緊張が頂点に達したのが、'89年7月9日に米ペンシルバニア州ピッツバーグのハイアット・ホテル前での出来事。
事件の発端は、Guyの関係者が、New Editionのクルーを襲撃したことから始まったようで、この事件を担当した刑事によると、「男たちの集団が、別の集団をバットで殴り倒していた。容疑者は、殴られていた集団の一人だった」とのこと。
そしてこの事件の容疑者となってしまったのが、Guyのクルーによる奇襲に対して逆上してしまったNew Editionのプロダクション・マネージャーRonald Byrdで、彼はGuyのセキュリティ責任者であるAnthony Beeを射殺。
目撃者の証言によると、Ronald Byrdは事件当日の午後4時半頃、コンサート会場のシビック・アリーナからホテルまでAnthony Beeを追いかけ、ホテルで発砲。
その後、Ronald Byrdは'90年に過失致死罪で有罪判決を受け、複数年の懲役刑を言い渡されることになり、そしてGuyの関係者4人も、暴行容疑で逮捕されることに。
この一件を時系列でたどると、次のような流れに。
1. New Editionが遅れて会場に到着
2. Guyが先にステージに立ち、しかし予定時間をオーバー
3. Guyの演奏中にNew Editionが乱入
4. GuyのクルーがNew Editionのクルーを襲撃
5. New Editionのプロダクション・マネージャーRonald Byrdが、Guyのセキュリティ責任者Anthony Beeを射殺
その日の夜に予定されていたコンサートは中止され、Teddy Rileyはその瞬間に「もうグループにはいられない」と感じたとのことで、Teddy Rileyは次のようにコメント。
「俺の友人Anthony Beeが、New Editionのやつに3、4発撃たれたんだ。彼のことはもう許してるよ。あいつは自分の身を守ろうとしただけだった。でも撃たれたのは俺の仲間だった。俺が脱退した理由は、親友を失って、その重圧に耐えられなかったからだ。本当はグループを辞めたくなかった。あいつらは俺の兄弟みたいなもんだからね。でも、あの事件が起きた後は、休まなきゃいけないって思ったんだ」

そしてTeddy Rileyは、このツアーの最終日にステージ上でGuyを脱退することを発表。
しかし、Teddy Rileyは当時Guyのセカンド・アルバム『The Future』の制作に着手しており、けじめとして制作作業を義務として果たし、'90年11月に『The Future』を発表。
その後、Teddy Rileyは宣言通りGuyを脱退し、この後に新たなユニットBlackstreetを立ち上げることに。
Guy|The Future
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ちなみに、Teddy Rileyは「Songwriter Universe」のインタビューで次のようにも発言。
「もし音楽業界ってのがこんな感じなんだったら、俺は関わりたくない。スタジオにこもって『科学者』みたいにプロデュースしてる方がずっといい。それで実際にそうしたんだ。Michaelのもとで、1年半働いたよ」
この発言だけを切り取って考えると、もしNew Editionとの間にトラブルが起きず、当時Guyが解散していなかったら、Teddy RileyはMichael Jacksonの『Dangerous』を手掛けることはなかったかもしれないですね。
Michael Jackson|Dangerous
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