top of page
執筆者の写真R&B SOURCE編集部

R. Kelly|順序が逆?オリジナルよりも先に、リミックスが完成していた"Ignition"。

更新日:1月8日


オリジナルよりも先にリミックスが完成していたR. Kellyの"Ignition"。

リミックスが先に完成していた"Ignition"


'96年にリリースした"I Believe I Can Fly"がグラミー3部門を受賞し、またAaliyah, Michael Jacksonらの楽曲を手がけるなど、'90年代にR&Bのキングへと上り詰めたR. Kelly。


そんな稀代の天才は、1000年に1度というミレニアムを迎え、時代が大きく変わった2000年代に突入した後もヒット曲を量産し続け、2000年代以降に残したR. Kellyの全シングルの中で、最も大きなヒットを記録した楽曲と言えば2002年リリースの"Ignition (Remix)"。


Ignition (Remix)

全米シングル・チャート

最高2位


全米R&B/ヒップホップ・シングル & トラック・チャート

最高2位


2003年ビルボード年間シングル・チャート

2位


R. Kellyらしいゆったりとしたグルーヴが心地良い、2000年代のR&Bシーンを代表する1曲として愛され続ける名曲ですが、実はこの曲はリミックス・バージョンが先に完成し、その後にオリジナル・バージョンが完成したとのこと。


Ignition (Remix)

R. Kelly

リミックス・バージョンとは、既存の曲を編集して新しい作風に作り変える作曲手法で、基本的にはオリジナル・バージョンが先に作られ、その後にオリジナルの曲をベースにリミックス・バージョンが作られるというのが一般的な流れ。


しかし、R. Kellyの"Ignition"に関しては順序が逆で、オリジナル・バージョンよりも先にリミックス・バージョンが完成していたとのこと。


"Ignition (Remix)"の曲中には「It's the remix to Ignition, Hot and fresh out the kitchen」と、「リミックス」というワードがいくつか出てき、オリジナル・バージョンの"Ignition"を作る5年以上前に、このリミックスという歌詞を含む"Ignition (Remix)"を書いていたと、R. Kellyは「GQ」の記事にてコメント。


また「Genius」のインタビューにて、R. Kellyは"Ignition"を制作した時の様子を次のようにコメント。

「まず最初に、この曲はずっと前から僕のコンピュータに保存してあったとても古いトラックなんだ。それを開いた時、なぜか"Ignition"というフレーズが自然と浮かんできた。だから言葉遊びを始めてみたら、たくさんの比喩が思い浮かんできたんだ。例えば『ホテルに連れて行きたい、君はきっとフットボールのコーチだ、僕をフィールドでプレイさせてるから』っていう感じでね。その比喩にたどり着いたところからは、曲をただ楽しむように作っていったんだ」

R. Kellyの"Ignition"と言えば、一般的に浸透しているのはリミックス・バージョンの方で、以下があまり聴きなれないオリジナル・バージョンの"Ignition"。


Ignition

R. Kelly

この曲に関して言えば、ちょっとややこしいもののの「オリジナル・バージョンの"Ignition"が、"Ignition (Remix)"のリミックス・バージョン」という形になるかもしれないですね。


ちなみに、元々"Ignition"はお蔵入りしてしまったR. Kellyのアルバム『Love Land』用に作られた楽曲でした。



R. Kellyが、自分の成功に気付いた「ある瞬間」とは?


全米アルバム・チャートを制し、第46回グラミー賞「Best Contemporary R&B Album」にノミネートされたアルバム『Chocolate Factory』に収録された"Ignition (Remix)"は、ファンのみならず、多くのアーティストにも強い影響を与え、この歴史的大ヒット曲に好意的な反応を示したのが、あのMichael Jackson。

休暇中のMichael Jacksonが、車内から流れる"Ignition (Remix)"にあわせて踊っている様子が映されており、[Sony Music]の記事によると、この映像を見たR. Kellyは次のように反応したとのこと。

「初めてこの映像をYouTubeで観たときは泣いたよ...Michaelが車のバックシートで、俺の曲で踊ってるんだ。曲にのめりこんで、凄く気にいってくれている様子も伝わってきた。あれを観た時、『遂にやった』って思った。これからもずっと歌い続けることはできるし、今までたくさんの曲を書いて世界中でヒットした。いろんな賞ももらった。でもこういうことなんだ。音楽を20年間続けてきて初めて、『遂に俺はここまでたどり着いた』って確信出来たんだ」

ちなみにこのエピソードには続きがり、R. Kellyは続けて次のようにコメント。

「あるときMichaelに聞かれたんだ。『僕のために"Ignition"みたいな曲を書ける?あの曲大好きなんだ』って。で、こう答えたんだ。『"Ignition"は“Thriller”には及ばないよ。でも、ある意味“Thriler”みたいなところがあって...同じようなタイプの曲をもう一度やらない方がいいと思うんだ、だからもう書けないよ。ごめん』ってね」

R. Kellyは、これまでに複数の楽曲をMichael Jacksonに提供しており、その中でも特に大きなヒットを記録したのが、全米シングル・チャート1位を達成し、第38回グラミー賞「Best Male Pop Vocal Performance」にノミネートされた"You Are Not Alone"。


You Are Not Alone

全米シングル・チャート

最高2位


全米R&Bシングル・チャート

1位


'95年ビルボード年間シングル・チャート

21位


You Are Not Alone

Michael Jackson




 R. Kellyの関連記事









タグ:

P O P U L A R
人気記事

W H A T' S  N E W
新着記事

bottom of page