Hip-HopとR&Bが融合して生まれた「Hip-Hop Soul」。'90年代を彩った名曲と、今も受け継がれるその遺伝子。


Hip-HopとR&Bが融合して誕生した「Hip-Hop Soul」
ハードな本物志向のヒップホップとR&Bが、まだ明確に「異なる音楽」として捉えられていた'80年代後期。
そんな時代に、攻撃的なヒップホップ・ビートとR&B/ソウルのボーカルを組み合わせ、R&Bに新たなサウンドをもたらした「ニュー・ジャック・スウィング」を生み出したのが、音楽プロデューサーTeddy Riley。
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そのサウンドは90年代に入るとさらに進化し、「ヒップホップ・ソウル」と呼ばれる新たなスタイルへと発展。
シンセサイザーやドラムマシンを駆使したニュー・ジャック・スウィングに対し、ヒップホップ・ソウルでは、ヒップホップのビートやサンプリングを土台に、R&Bシンガーがよりソウルフルに歌い上げるスタイルが特徴。
そしてこのスタイルの象徴的な存在となったのが、「バッドボーイR&B」で一世を風靡したJodeci、そして「クイーン・オブ・ヒップホップ・ソウル」の異名を掲げ、'92年にアルバム『What's the 411?』でデビューしたMary J. Blige。
特にMaryの登場以降、ヒップホップ・ソウルは'90年代前半のR&Bシーンを代表するスタイルのひとつへと成長し、数多くのアーティストがこのサウンドを取り入れ、当時のR&Bシーンに大きな影響を与えることに。
Mary J. Blige - What's the 411?
繊細で甘いR&Bとは一味違う、ズッシリとした重みが魅力のヒップホップ・ソウル。
その誕生当初には、一部のファンやジャーナリストから「伝統的なR&Bを殺した」と批判されることも。
しかし、そのサウンドは一過性のブームに終わることなく、現在に至るまで多くのR&Bアーティストたちに受け継がれているのは、紛れもない事実。
この記事では、2つのカテゴリーに分けて、注目したいヒップホップ・ソウルの楽曲を厳選。
※本ページはプロモーションが含まれています。
INDEX|目次
カテゴリー1
'90年代に生まれたヒップホップ・ソウルの名曲
'90年代初頭、ヒップホップのストリート感とR&Bのソウルフルな歌声が交差して生まれた「ヒップホップ・ソウル」
Mary J. Blige、Jodeci、Faith Evansらが、この新たなサウンドをR&Bシーンの中心へと押し上げ、'90年代という時代そのものを象徴するサウンドへと進化。
Mary J. Blige - You Remind Me feat. Greg Nice (1992)
「クイーン・オブ・ヒップホップ・ソウル」Mary J. Bligeのデビュー曲。
'90年代にヒップホップ・ソウルの名曲を次々と生み出してきたヒットメイカーDave "Jam" Hallがプロデュースを担当。
Jodeci - Come & Talk To Me (Hip-Hop Remix) (1991)
ヒップホップ・ソウルの幕開けを告げた、'90年代R&Bの歴史的な1曲。
Al B. Sure!とJodeciのメンバーDeVante Swingの2人がプロデュースを担当。
Trisha Covington - Same Old Thang (1994)
Mary J. Bligeのフォロワーとして、'94年に[Columbia Records]からデビューした女性シンガー。
彼女のデビュー・アルバム『Call Me』に収録された「Same Old Thang」は、Mariah Carey, Whitney Houstonらのツアー・ベーシストを担当していたRandy D. Jacksonがプロデュースを担当。
Brandy - I Wanna Be Down feat. Queen Latifah, Yo-Yo, MC Lyte (1994)
Brandyが若干15歳という若さでリリースしたデビュー曲「I Wanna Be Down」
この曲のリミックス・バージョンには、'90年代を代表する女性ラッパー達が参加した、ヒップホップ・ソウルの名曲。
Toni Braxton - You're Makin' Me High (1996)
全米アルバム・チャート最高2位を記録したToni Braxtonのセカンド・アルバム『Secrets』からのシングル。
BabyfaceとGroove TheoryのメンバーBryce Wilsonがプロデュースを担当した、スタイリッシュな1曲。
SWV - You're The One (1996)
ヒップホップ・ソウル全盛期の'90年代に躍進した女性R&Bグループの代表格SWV。
Koffee Brown「After Party」を手がけたことで知られるAllen "Allstar" Gordonがプロデュースを担当。
Xscape - Love On My Mind (1993)
TLC, SWVらと共に'90年代のシーンをリードしたXscape。
彼女達の才能を発掘したJermaine Dupriがプロデュースを担当。
Total - No One Else feat. Da Brat (1996)
ヒップホップ・ソウルのムーブメントを牽引した[Bad Boy Records]からデビューした女性グループTotal。
数々のヒップホップ・ソウルの名曲を生み出してきた、'90年代を代表するヒットメイカーTrackmastersがプロデュースを担当。
112 - Only You feat. The Notorious B.I.G., Mase (1996)
ヒップホップ界のレジェンドthe Notorious B.I.G.を迎えた112のデビュー曲。
ヒップホップ・ソウルの歴史を振り返る上で、欠かすことのできない名曲。
Blackstreet - Booti Call (1994)
ニュー・ジャック・スウィングの金字塔を打ち立てたR&BグループGuyが大成功を収めた後に、Teddy Rileyが新たに立ち上げたユニットBlackstreet。
彼らのデビュー・アルバムに収録された、重厚感のあるビートとキャッチーなメロディが特徴的な1曲。
Yvette Michele - I'm Not Feeling You (1997)
ヒップホップの名門レーベル[Loud Records]からデビューした女性シンガーYvette Michele。
Sylvester「Was It Something That I Said」をサンプリングし、全米シングル・チャート最高45位を記録したYvetteの最高傑作。
Monifah - I Miss You (Come Back Home) (1996)
Heavy Dによって発掘され、'90年代に活躍した女性シンガーMonifah。
'90年代を代表するヒップホップ・ソウルの名曲。
Destiny's Child - Know That (1998)
'98年にリリースされたDestiny's Childのデビュー・アルバムに収録。
Rakim、50 Centらの楽曲を手がけたヒップホップ・プロデューサーFather Shaheedがプロデュース。
Faith Evans - You Used To Love Me (1995)
ヒップホップ・ソウルを牽引した1人として知られる Faith Evansのデビュー曲。
元々は、R&BグループTotalが歌う予定だったという楽曲。
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カテゴリー2
ヒップホップ・ソウルの遺伝子を受け継いだ注目の楽曲
'90年代に一世を風靡したヒップホップ・ソウルは、ブームが過ぎ去った後も消えることはなく、2000年代以降も、R&Bアーティストたちはヒップホップのビートやサンプリング、ストリート感を取り入れながら、それぞれの時代のサウンドへとアップデート。
過去のスタイルをそのまま再現するのではなく、新しい世代の感性と融合しながら受け継がれてきた、ヒップホップ・ソウルのDNAを感じさせる楽曲を厳選。
R.A.E - South London (2024)
'90年代のスタイルを再現するボーカルとラップの二刀流アーティスト。
彼女の地元、英サウス・ロンドンへの愛と誇りを表現した、'90年代テイストのヒップホップ・ソウル。
Keyshia Cole - Let It Go feat. Missy Elliott, Lil' Kim (2007)
「プリンセス・オブ・ヒップホップ・ソウル」の称号を得た、Mary J. Bligeの後継者。
The Notorious B.I.G.「Juicy」の元ネタとしてお馴染み、Mtume「Juicy Fruit」をサンプリングした2000年代ヒップホップ・ソウルの名曲。
Amerie - Why R U (2009)
'80年代ヒップホップの名曲Ultramagnetic MC's「Ego Tripping」のビートをサンプリング。
Jay-Z「What More Can I Say」を手がけたThe Buchanansがプロデュースを担当。
Jazmine Sisters - PYT (2014)
SWVを彷彿とさせるスタイルで話題を集めた、中国系アメリカ人の4姉妹グループ。
50 Cent「21 Questions」などを手がけたThe MIDI Mafiaがプロデュースを担当。
Cheri Dennis - Caught Up (2007)
2000年代に[Bad Boy Records]からデビューした女性シンガーCheri Dennis。
'60年代ジャズのThe Ramsey Lewis Trio「Spartacus (Love Theme From)」をサンプリング。
Trei Stella - Habit (2021)
インディーズ・シンガーTrei Stellaの2021年作『Sorry For The Wait』からの1曲。
Amerieを彷彿とさせる隠れたヒップホップ・ソウル。
Symplicity - Beautiful (2016)
TLC, SWVらに影響を受けたというニューヨークの女性R&Bグループ。
'90年代に時代を戻したかのようなオールドスクールなヒップホップ・ソウル。
H.E.R. - Lost Souls feat. DJ Scratch (2019)
Lauryn Hill「Lost Ones」をサンプリングして話題を集めた1曲。
The Weeknd、Victoria Monetらの楽曲を手がけるヒットメイカー、Jeff "Gitty" Gitelmanがプロデュースを担当。
Good Girl - Gimme Your Love (2016)
'90年代のスタイルを継承する4人組女性グループGood Girl。
90年代黄金期のヒップホップ・ソウルを彷彿とさせる、オールドスクールなサウンド。
Adina Howard - Outside The Club (2004)
「Freak Like Me」のヒットで知られる、セクシーR&Bシンガーの先駆け的存在として知られるAdina Howard。
B2K、Shaniceらの楽曲を手がけたPMGがプロデュースを担当した、ハードなヒップホップ・ソウル。
Elijah Blake - Occupied (2017)
Usher「Climax」のソングライティングを担当した実力派シンガーソングライターElijah Blake。
永久不滅のブレイク・ビーツThe Honey Drippers「Impeach The President」をサンプリングした、メロウなヒップホップ・ソウル。
Tiara Thomas - One Night (2014)
H.E.R.「Damage」などを手がけたシンガーソングライターTiara Thomas。
Usher「There Goes My Baby」を手がけたヒットメイカー、Rico Loveがプロデュースを担当したメロウなヒップホップ・ソウル。
Annika - What I Need (2014)
Amerieタイプのアグレッシブなビートが特徴的なマイナー・ヒップホップ・ソウル。
2014年リリースのアルバム『I'm In Love With S.A.M.』に収録。
Joe - Ain't Nothin' Like Me feat. Tony Yayo, Young Buck (2007)
全米アルバム・チャート最高2位を記録したJoeの最高傑作の1つ『Ain't Nothin' Like Me』の表題曲。
プロデューサー・チームThe Underdogsと、R&BシンガーTankがプロデュースを担当。
DJ Aktive - 90s Love feat. Marsha Ambrosius (2019)
Janet JacksonのツアーDJとしても知られるDJ Aktive。
Marsha Ambrosiusを迎えた、'90年代にオマージュを捧げたヒップホップ・ソウル。
Lee Wilson - Be With You (Hip Hop Remix) feat. My Red Boombox (2022)
Kenny Dopeとの共演で知られる米ニューヨークのシンガー/ソングライターLee Wilson。
メロディが心地良い'90年代風のメロウなヒップホップ・ソウル。
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