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Hip Hop Soul|ヒップホップとR&Bの融合、そしてその軌跡。今も鳴り続けるヒップホップ・ソウルの進化と名曲達。

  • 執筆者の写真: R&B SOURCE
    R&B SOURCE
  • 2月1日
  • 読了時間: 7分

Hip HopとR&Bが融合して誕生した「Hip Hop Soul」


ハードな本物志向のヒップホップとR&Bが決して交わることのなかった'80年代後期に、攻撃的なヒップホップ・ビートとR&B/ソウルのボーカルを組み合わせた、R&Bの画期的な新ジャンル「ニュー・ジャック・スウィング」を'生み出したのが、音楽プロデューサーTeddy Riley。



ニュー・ジャック・スウィングは、ヒップホップ・ヘッズ達の間でパーティー・ミュージックとして一世を風靡し、その後このサウンドは進化を続け、90年代初頭に「ヒップホップ・ソウル」という新たなスタイルへと発展を遂げることに。


シンセサイザーとドラムマシンを打ち込んで作られたニュー・ジャック・スウィングに対し、ヒップホップ・ソウルは90年代初頭に流行したヒップホップのサブ・ジャンル「ブーン・バップ」のビートを主体とし(ブーン・バップとは、ズッシリと重いベースラインと、歯切れの良いスネアを組み合わせた、ミドルテンポのトラックが特徴)、そこにR&Bシンガー達がソウルフルに歌い上げたサウンドが特徴。


このジャンルの先駆者となったのが、「クイーン・オブ・ヒップホップ・ソウル」という触れ込みで'92年にアルバム『What's the 411?』でデビューしたMary J. Bligeで、彼女の登場以降ヒップホップ・ソウルはR&Bシーンにおけるスタンダードの1つとなり、ネオ・ソウルが生まれる'90年代中期まで、当時のR&Bシーンを席巻することに。


Mary J. Blige

What's the 411?

繊細で甘いR&Bとは一味違う、ズッシリとした重みが魅力のヒップホップ・ソウル。


ヒップホップ・ソウルが生まれた当初は、一部のファンやジャーナリスト達から「伝統的なスタイルのR&Bを殺した」と言われたものの、現在にかけて多くのアーティスト達がこのヒップホップ・ソウルを取り入れており、この記事では'90年代当時に生まれた名曲を中心に、注目のヒップホップ・ソウルをセレクトしました。

プレイリスト公開中

このページで紹介している楽曲を中心にしたプレイリストを、Spotifyに公開しています。

※このページで紹介している楽曲の大半が、Spotify, iTunes, Amazon Musicなどのサブスクリプション・サービスで鑑賞可能ですが、アーティストやレコード会社の都合により、突然サブスクリプション・サービスから削除されてしまい、以後鑑賞できなくなる楽曲が希に出てきます。しかし、iTunesなどで音源をダウンロード購入し、ご自身のスマートフォンやパソコンに保存しておけば、仮にサブスクリプション・サービスから音源が削除されてしまった場合でも、その後も永続的に鑑賞可能な為、「この曲だけは一生聴き続けたい」「この曲だけは削除されてしまうと困る」というお気に入りの楽曲がある場合は、1つの選択肢として「ダウンロード購入」もオススメ致します。

Mary J. Blige

You Remind Me feat. Greg Nice (1992)

「クイーン・オブ・ヒップホップ・ソウル」Mary J. Bligeのデビュー曲。


'90年代にヒップホップ・ソウルの名曲を次々と生み出してきたヒットメイカーDave "Jam" Hallがプロデュース。

R.A.E

South London (2024)

'90年代のスタイルを再現するボーカルとラップの二刀流アーティスト。


彼女の地元である英サウス・ロンドンへの愛と誇りを表現した、'90年代テイストのヒップホップ・ソウル。

Trisha Covington

Same Old Thang (1994)

Mary J. Bligeのフォロワーとして、'94年に[Columbia Records]からデビューした女性シンガー。


彼女のデビュー・アルバム『Call Me』に収録された"Same Old Thang"は、Mariah Carey, Whitney Houstonらのツアー・ベーシストを担当していたRandy D. Jacksonがプロデュース。



Brandy

I Wanna Be Down feat. Queen Latifah, Yo-Yo, MC Lyte (1994)

Brandyが若干15歳という若さでリリースしたデビュー曲"I Wanna Be Down"。


この曲のリミックス・バージョンには、'90年代を代表する女性ラッパー達が参加。

Keyshia Cole

Let It Go feat. Missy Elliott, Lil' Kim (2007)

「プリンセス・オブ・ヒップホップ・ソウル」の称号を得たMary J. Bligeの後継者。


The Notorious B.I.G."Juicy"の元ネタとしてお馴染み、Mtume"Juicy Fruit"をサンプリングした2000年代ヒップホップ・ソウルの名曲。

Musiq Soulchild, Hit-Boy

October 31st feat. Dave East (2024)

2000年代にデビューした天才ソウル・シンガーMusiq Soulchildと、Jay-ZとKanye Westの共演で話題となった"Niggas in Paris"を手がけたプロデューサーHit-Boyの共演。


ラッパーDave Eastを迎えた、アグレッシブなビートのヒップホップ・ソウル。



Amerie

Why R U (2009)

'80年代ヒップホップの名曲Ultramagnetic MC's"Ego Tripping"のビートをサンプリング。


Jay-Z"What More Can I Say"を手がけたThe Buchanansがプロデュース。

Faith Evans, The Notorious B.I.G.

When We Party feat. Snoop Dogg (2017)

Faith Evansが、亡き夫The Notorious B.I.G.と共演した奇跡のデュエット曲。


そしてフューチャリングでSnoop Doggが参加し、ヒップホップ東西抗争当時には実現しなかった東と西のレジェンドが夢の共演。

Jazmine Sisters

PYT (2014)

SWVを彷彿とさせる4姉妹グループ。


50 Cent"21 Questions"などを手がけたThe MIDI Mafiaがプロデュース。



Cheri Dennis

Caught Up (2007)

2000年代に[Bad Boy Records]からデビューした女性シンガーCheri Dennis。


'60年代ジャズのThe Ramsey Lewis Trio"Spartacus (Love Theme From)"をサンプリング。

Toni Braxton

You're Makin' Me High (1996)

全米アルバム・チャート最高2位を記録したToni Braxtonのセカンド・アルバム『Secrets』からのシングル曲。


BabyfaceとGroove TheoryのメンバーBryce Wilsonがプロデュース。

Trei Stella

Habit (2021)

インディーズ・シンガーTrei Stellaの2021年作『Sorry For The Wait』からの1曲。


Amerieを彷彿とさせる隠れたヒップホップ・ソウル。



Symplicity

Beautiful (2016)

TLC, SWVらに影響を受けたというニューヨークの女性R&Bグループ。


'90年代に時代を戻したかのようなオールドスクールなヒップホップ・ソウル。

H.E.R.

Lost Souls feat. DJ Scratch (2019)

Lauryn Hill"Lost Ones"をサンプリング。


The Weeknd, Victoria Monetらの楽曲を手がけるJeff "Gitty" Gitelmanがプロデュースを担当。

Good Girl

Gimme Your Love (2016)

'90年代のスタイルを継承する4人組女性グループGood Girl。


90年代黄金期のヒップホップ・ソウルを彷彿とさせる、オールドスクールなサウンド。



SWV

You're The One (1996)

ヒップホップ・ソウル全盛期の'90年代に躍進した女性R&Bグループの代表格SWV。


Koffee Brown"After Party"を手がけたことで知られるAllen "Allstar" Gordonがプロデュース。

Xscape

Love On My Mind (1993)

TLC, SWVらと共に'90年代のシーンをリードしたXscape。


彼女達の才能を発掘したJermaine Dupriがプロデュースを担当。

Total

No One Else feat. Da Brat (1996)

ヒップホップ・ソウルの中心地[Bad Boy Records]からデビューした女性グループTotal。


数々のヒップホップ・ソウルの名曲を生み出してきたTrackmastersがプロデュース。



Adina Howard

Outside The Club (2004)

"Freak Like Me"のヒットで知られる、元祖セクシーR&BシンガーAdina Howard。


B2K, Shaniceらの楽曲を手がけたPMGがプロデュース。

Elijah Blake

Occupied (2017)

Usher"Climax"のソングライティングを担当したElijah Blake。


永久不滅のブレイク・ビーツThe Honey Drippers"Impeach The President"をサンプリングした、メロウなヒップホップ・ソウル。

Nicole

I Can't See (1998)

後にLady Wrayというアーティスト名に変更するNicoleのデビュー・アルバム。


SWV"Right Here"を手がけたBrian Alexander Morganがプロデュース。



Blackstreet

Booti Call (1994)

ニュー・ジャック・スウィングの金字塔を打ち立てたR&BグループGuyが大成功を収めた後に、Teddy Rileyが新たに立ち上げたユニットBlackstreet。


彼らのデビュー・アルバムに収録された、重厚感のあるビートとキャッチーなメロディが特徴。

Yvette Michele

I'm Not Feeling You (1997)

ヒップホップの名門レーベル[Loud Records]からデビューした女性シンガーYvette Michele。


Sylvester"Was It Something That I Said"をサンプリングし、全米シングル・チャート最高45位を記録したYvette Micheleの最高傑作。

Tiara Thomas

One Night

H.E.R.のヒット曲を手がけるシンガー/ソングライターTiara Thomas。


Usher"There Goes My Baby"などを手がけたRico Loveプロデュースの、メロウなヒップホップ・ソウル。



Monifah

I Miss You (Come Back Home) (1996)

Heavy Dによって発掘され、'90年代に活躍した女性シンガーMonifah。


'90年代を代表するヒップホップ・ソウルの名曲。

Annika

What I Need (2014)

Amerieタイプのアグレッシブなビートが特徴的なマイナー・ヒップホップ・ソウル。


2014年リリースのアルバム『I'm In Love With S.A.M.』に収録。

Joe

Ain't Nothin' Like Me feat. Tony Yayo, Young Buck (2007)

全米アルバム・チャート最高2位を記録したJoeの最高傑作の1つ『Ain't Nothin' Like Me』の表題曲。


プロデューサー・チームThe Underdogsと、R&BシンガーTankがプロデュースを担当。



DJ Aktive

90s Love feat. Marsha Ambrosius (2019)

Janet JacksonのツアーDJとしても知られるDJ Aktive。


Marsha Ambrosiusを迎えた90年代にオマージュを捧げたヒップホップ・ソウル。

Lee Wilson

Be With You (Hip Hop Remix) feat. My Red Boombox (2022)

Kenny Dopeとの共演で知られる米ニューヨークのシンガー/ソングライターLee Wilson。


メロディが心地良い'90年代風のメロウなヒップホップ・ソウル。

Destiny's Child

Know That (1998)

'98年にリリースされたDestiny's Childのデビュー・アルバムに収録。


Rakim, 50 Centらの楽曲を手がけたヒップホップ・プロデューサーFather Shaheedがプロデュース。





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