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Tinashe|「音楽ジャンルは不要」と訴える彼女。その想いの根底には「ジャンルの境界線を壊したい」


「音楽ジャンルは必要ない」


2020年に行われた第62回グラミー賞にて「Best Rap Album」を受賞したTyler, the Creatorが、授賞式の際に俺のような見た目のやつがジャンルにとらわれないことをやっても、いつも『ラップ』や『アーバン』っていうカテゴリーに入れられる。なんで俺は『ポップス』のカテゴリーに入れてもらえないんだ?という実情を訴えて話題となり、また[Republic Records]が「アーバン」というカテゴライズを使用禁止にするなど、音楽業界で何かと議論が交わされている「ジャンルのカテゴライズ」


この件に関して様々な意見が飛び交う中、デビュー時からR&Bにカテゴライズされてきた女性シンガーのTinasheが、音楽ジャンルに関しての持論を展開。

「音楽ジャンルは必要ないし、廃止する必要があるとも思っている」


デビュー時から「ジャンルの境界線を壊したい」と意気込んでいたTinashe


Tinasheの父は、アフリカ大陸の南部に位置するジンバブエ出身ということもあり、父のルーツであるジンバブエの民族的文化に強い影響を受けてきたというTinashe。


このような経緯もあってか、Tinasheは音楽ジャンルに関しての持論を「Rolling Stone」の記事にて次のようにコメント。

「私は、全般的に音楽ジャンルを廃止する必要があるとも思っている。アーティストを『アーバン』『R&B』『ヒップホップ』というカテゴリーに分類することによって、クリエイティブに対して孤独感が生まれてしまう」

アーティストをサポートする立場のレコード会社やレーベルが、アーティスト達を特定のジャンルにカテゴライズして売り込み、それが必ずしも良い結果に結びつくとは限らず、結果的にそのしわ寄せを受けるのが、他でもないアーティストであると訴えたTinashe。


また、Tinasheはデビュー時の心境も次のようにコメント。

「私がデビューした時、『新しいR&Bガール』というレッテルを貼られたことが不快だった。R&Bが嫌いというわけじゃないけど、会社の『アーバン部門』をマーケティングしているチームと、ポップ・アクトを担当しているチームとでは、運営の仕方が違うことを理解していたから」

一方、R&BシンガーのTankは俺は生涯R&Bを歌い続けると豪語していたり、アルバム『Changes』が第63回グラミー賞「Best Pop Vocal Album」にノミネートされたJustin Bieberが、R&Bのアルバムとして作った作品だから、そう認識されていないのは奇妙なことだと語っていたり、自らジャンルを固定するアーティストがいることも自然なこと。


そして、ジャンルをクロスオーバーして世界のポップ・スターへと上り詰めたMichael Jackson, Whitney Houstonのように、R&B/ソウルをルーツに持ちながらも「ジャンルを超越したアーティストになりたい」と、高い志を持って意気込むシンガーがいても、それもまた自然なこと。



「神と共にある」


ジンバブエ出身の父、欧州出身の母の元に生まれたTinasheことTinashe Jorgensen Kachingweは、米ケンタッキー州レキシントン生まれ、その後米イリノイ州シカゴに移住し、現在は米ロサンゼルスを拠点に活動するシンガー/ソングライター/ダンサー/女優。


父の母国語であるショナ語で「神と共にある」という意味を持つ、彼女のファースト・ネーム「Tinashe」をそのままアーティスト名し、そして舞台俳優をしていた父の影響もあり、初めて映画に出演したのは5歳の時だったという早熟の天才。


ソロ・デビュー前、友人の1人がメンバーだったことから、ポップス・グループThe Stunnersのメンバーに加入したTinasheは、このグループで約4年間活動。

The StunnersはJustin Bieberのツアー・アクトも担当し、またレコーディングのノウハウやスタジオでの作業など、アーティストとしてあらゆる経験が出来たグループ時代を「本当に楽しかった」と振り返ったTinashe。


The Stunners解散後、現在の拠点である米ロサンゼルスに移住し、いつでも曲作りが出来るよう自宅にスタジオを作り、そして自主制作で2枚のミックステープを発表。


この作品がきっかけとなり、Tinasheは[RCA Records]とメジャー契約を結び、2014年にデビュー・アルバム『Aquarius』を発表。


Aquarius

Tinashe

[RCA Records]時代に3枚のアルバムを残したものの、結果的には約5年弱で[RCA Records]を離れる決断を下し、「Billboard」のインタビューにてレーベルとの関係性が生産的じゃないと感じて、自分の直感に従って離れることにした。インディペンデントで活動するには苦労することも多いけど、この場で頑張ることにこそ価値があると、大看板の力に頼らないで前に進む事を決断したTinashe。


歌えて、曲作りも行い、セクシーな身のこなしを得意とし、そしてこのダイナマイト・ボディを持つTinasheの魅力は、メジャーの華やかな舞台から降りても衰えることは一切無く、この魅惑のポップ・アイコンTinasheが歌う極上R&Bを厳選し、その一部をここで紹介いたします。 

 

2 On feat. SchoolBoy Q

Tinashe

全米シングル・チャート最高24位を記録したTinasheのデビュー・シングル。


Ella Maiの育ての親DJ Mustardがプロデュース。

 

Nasty

Tinashe

Jason Derulo"Talk Dirty feat. 2 Chainz"、Latto"Juice"などを手掛けたRicky Reedがプロデュース。


全米シングル・チャート最高61位を記録し、Tinasheが同チャートでトップ100入りを果たしたのは、2014年リリースのデビュー曲"2 On feat. SchoolBoy Q"以来となる10年振りの出来事。

 

Superlove

Tinashe

Ghost Town DJ's"My Boo"を彷彿とさせる、高速ビートのサマー・ジャム。


Mariah Carey"Touch My Body"を手がけた、The-DreamとTricky Stewartの2人がプロデュース。



Me So Bad feat. Ty Dolla $ign, Frensh Montana

Tinashe

[RCA Records]からリリースした最後のシングルとなった"Me So Bad"には、Ty Dolla $ign, French Montanaの2人が参加。


Chris Brown, Jeremih, Tinkらの楽曲を手がけるHitmakaがプロデュースを担当。

 

How Many Times feat. Future

Tinashe

全米アルバム・チャート最高17位を記録したデビュー・アルバム『Aquarius』に収録。


Janet Jacksonの"Funny How Time Flies (When You're Having Fun)"をサンプリング。

 

Perfect Crime

Tinashe

[RCA]離脱後に初めて発表したアルバム『Songs For You』に収録されたスタイリッシュなダンス・ビート。


Khalid, G-Eazyらの楽曲を手がけたStyalz Fuegoがプロデュースを担当。

 

プレイリスト公開中

Tinasheの楽曲をまとめたプレイリストを、Spotifyに公開しています。



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