En Vogueを生んだプロデューサーが、結成前に描いていたビジョンを語る。「もしGladys Knight、Diana Ross、Patti LaBelle、Chaka Khanが全員同じグループにいたらどうだろう?」
- R&B SOURCE

- 8月17日
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「本当に歌を聴かせる女性グループは存在していなかったんだ」
「Hold On」「Free Your Mind」「Don't Let Go (Love)」など、R&Bの歴史に残る数々の名曲を残した、'90年代を代表する女性R&Bグループ、En Vogue(アン・ヴォーグ)。
メンバーはCindy Herron、Dawn Robinson、Terry Ellis、Maxine Jonesの4人。
彼女たちは、いずれも5オクターブにも及ぶ広い音域を持つとされ、曲ごとにリード・ボーカルとバック・ボーカルを自在に入れ替えることができた、まさに超実力派のグループ。
En Vogue - Hold On
そんな彼女たちを見出し、グループそのものを作り上げたのが、Denzil FosterとThomas McElroyによるプロデューサー・デュオ、Foster & McElroy(フォスター&マッケルロイ)。

2人は、Bill Withersの名曲「Lean on Me」のカバーで知られるClub Nouveauの元メンバーとしてキャリアを重ね、'80年代後半からタッグを組んでプロデューサーとして本格的に活動。
Club Nouveau - Lean On Me
そして、既存の女性グループにはなかった新たなスタイルを構想し、En Vogue結成へと動き出すことに。
そんな2人の話によると、当初のグループ名はFor Youにする予定だったものの、その後Vogueへと変更。
しかし、すでに別のグループがその名前を使用していたことから、最終的にEn Vogueという名前に決めたという。
では、DenzilとThomasは、En Vogueというグループをどのように構想したのか。
当時の状況を、Denzilは「SoulCulture」のインタビューで次のように回想。
「Tommy(Thomas)と僕がClub Nouveauにいた頃、プロデューサーとして活動を始めようとしていて、その後どうしたいかについて話していたんだ。そこでずっと話していたのが、メインストリームには『スーパー・ガール・グループ』が存在していないということだった。Supremesのようなグループはいたけれど、基本的には1人がリードを歌って、残りのメンバーがバックグラウンドを担当するスタイルだった。メンバー全員が圧倒的な歌唱力を持ち、全員がリードを歌える女性グループなんて、僕には思い当たらなかった。Club Nouveauを離れ、Toni! Tony! Tone!との仕事を終えた後、僕たちは新たにプロダクション契約を結ぶことができて、所属させるアーティストを探していた。そのときに、グループそのものを自分たちで作ろうと決めたんだ」
そしてThomasは次のようにコメント。
「僕たちが活動していた当時、The LabellesやThe Pointer Sistersのような女性グループは、以前ほどメインストリームで存在感を持たなくなっていた。Vanity 6のような女性ダンス・グループも同様だった。その頃、本当に歌を聴かせる女性グループは存在していなかったんだ。Denny(Denzil)はソウルフルなハーモニーを重視していて、曲ごとにリード・ボーカルを入れ替えられるよう、複数のリード・シンガーをグループに入れたいと考えていた。 いわば『オールスター級の女性たちが一つのグループに集結する』というビジョンだった。『もしGladys Knight、Diana Ross、Patti LaBelle、Chaka Khanが全員同じグループにいたらどうだろう?』って考えていたんだ」
Fosterは、メンバーを選出した時の状況を次のように回想。
「ちょうどグループを作ろうとしていた時期に、僕たちは大々的なオーディションをするか、それとも誰にも知られない形で探すかを決めなければならなかった。結局、後者を選んだ。そして19~20人ほどから、テープと写真を送ってもらった。そこから面接をしたんだ。なぜなら、グループに必要なのは歌唱力だけではなく、知性も重要だと考えていたからね。品があって、グループにふさわしい振る舞いができることも必要だった。最終的に6人の女の子が残ったんだけど、スタジオで一緒に歌わせると、常に2人か3人の組み合わせがすごく良かった。オーディションはかなり厳しいものだったよ。お互い面識もない状態なのに、僕たちが渡した曲を2時間で覚えなければならなかったからね。しかも、シンガーじゃない僕が歌うリードを聴いて覚えなければならなかったんだ(笑)。2テイク録るなんてことはしなかった。たった1テイクだけ。そしてテープは回しっぱなしだった。もし歌詞を忘れたら、自分でアドリブして何とかしなければならない。 2時間もすると、何人かは不満を言い始めた。彼女たちがいた部屋にはマイクを仕掛けていたから、僕たちは何を話しているのか聞くことができた。不満がどんどん大きくなっていった。みんな素晴らしい歌手だったけど、プレッシャーに耐えられなかったんだ。
DenzilとThomasは、この時点で3人組の構成を考えていたという。
しかし、遅刻してやってきたTerryの登場で、状況は一変することに。
最終的に、僕たちは3人の女の子にほぼ決めていた。そこへもう1人、Terryがやって来た。彼女は遅刻してきたんだ。 空港でいろいろあったらしく、到着したときの彼女は、『自分はグループに選ばれないだろう』というような雰囲気を出していた。 ほかの子たちよりも時間がなかったしね。それなのに、彼女は僕たちが歌わせた曲を全部、完全にやってのけた。それだけじゃなく、バックグラウンド・ボーカルまで見事にこなしたんだ。そこで、僕たちは全員を家に帰した。Tommyと僕は、そこから何度も話し合った。CindyとMaxineについては、僕たちの中ではもう決まっていた。でも、DawnとTerryのどちらにするかで、何度も意見が揺れた。2人とも非常に多才で、声域もとても広かったからね。そしてある日、Tommyがこう言ったんだ。『誰が3人じゃなきゃいけないって決めたんだ?』ってね(笑)。その瞬間、僕の中で電気がついたような感覚になった。こうして、3人ではなく、4人の女の子によるグループになったんだよ」





































