- R&B SOURCE編集部
Troy Taylor▶︎▶︎「R&Bは死んでいない」ヴェテラン・プロデューサーが作り続ける、時代に左右されない正統派R&B。
最終更新: 3日前

ヴェテラン・プロデューサーが作り続ける正統派R&B
トレンドの変化と共に、何かと議題に上がりがちな「R&Bはもう死んでいる」という議論に、Troy Taylorは「DJBooth」のインタビューで以下のように答えています。
「ポップ・アーティスト達がR&Bを取り入れているし、歌いたがっている。Ariana Grandeや他のアーティストもそう。
彼らはポップスではなくR&B寄りの育ちで、R&Bをとても大切にしている。
だからR&Bは死んでいない」
元々はアーティストとして活動し、後にプロデューサーへと転向したTroy Taylorは、'90年代にプロデューサー・チームThe Charactersのメンバーとして活動。
Aretha Franklin, Whitney Houston, Babyface, Jon B., Brownstone, Johnny Gill, Brian McKnightなど、大物アーティスト達の楽曲をヒットへと導いたヴェテラン・プロデューサー。
また、Trey Songzのメンターとしても知られ、Troy Taylorが「Trey Songz」と名付けたのも有名なエピソードですね。
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音楽制作を30年以上続けている大ヴェテランですが、現在のストリーミング主体のシーンにおいて、総じて曲の長さが短くなっている傾向に対しても「[Motown Records]全盛期の頃、そしてThe Beatlesの時代に戻らなくてはいけない。例えばThe Temptations"My Girl"、The Beatles"Yesterday"などは3分に満たないとても短い曲だった。だから今の状況は全然奇妙なことではない。これが'60年代のやり方で、時代がただ繰り返されているだけ」と、答弁は常に前向き。
そんなTroy Taylorは、コード、アレンジ、ハーモニーを重視した正統派のR&Bを、時代のトレンドに左右されず作り続けています。
今回は、Troy Taylorが2010年以降に手がけた極上のR&Bをピックアップしてみました。
1. Bluff City (ブラフ・シティ)
Let Me Show You (2018)
2. Jacquees (ジャックイース)
Good Lovin (2019)
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3. Dru Hill (ドゥルー・ヒル)
What You Need (2020)
4. Tamar Braxton (テイマー・ブラクストン)
Pick Me Up (2017)
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5. K. Michelle (K. ミシェル)
Can't Raise a Man (2013)
6. Kevin "Chocolate Droppa" Hart
Push It On Me feat. Trey Songz (2016)
✔︎Carl Thomas - I Wish サンプリング
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7. Devon Culture (デヴォン・カルチャー)
That Ass (2019)
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8. Trey Songz (トレイ・ソングス)
Circle (2020)
9. Kevin Ross (ケヴィン・ロス)
Long Song Away (2017)
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10. Lil Duval, Jacquees, Tank
Nasty (2020)
11. Star Cast (スター・キャスト)
Come And Talk To Me
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12. Koryn Hawthorne (コリン・ホーソーン)
Speak To Me (2020)
13. YK Osiris
Sexual (2019)
14. Maurice Moore (モーリス・ムーア)
Waste Man (2017)
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15. Bryson Tiller (ブライソン・ティラー)
Love Faces (2020)
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